ダイニングテーブルの横の柱に掛けている時計は
世田谷のヴィンテージショップで買った古いものです。
詳しいことはわからないのですが
ドイツの〈Peter〉というメーカー製のようです。
古いせいかすぐ時間が遅れてしまい、
それを見越して15分も進めておいたり
それでも数週間後にはちょうど正確になっていたり
その時点で進めるのを忘れると、また遅れていたり。
針の指している時刻を、常に疑っておかないといけない
なかなかスリリングな時計なのです。
でも今のところ、別の時計に替えるつもりはまったくなくて
むしろこの時計の、飄々とした性格が
人間みたいでけっこう気に入っているのです。
夫は、イラストを描いてみたらこの時計を好きな理由がわかったそうで
「数字の書体がとにかく可愛い」と何度も言っていました。
買ったときは一目惚れで
その日、壁掛け時計を探していたわけでもないのに
購入をまったく迷わなかったことをおぼえています。
長い付き合いになるものほど
出会いは突然、ということが多い気がします。