
秋に出る単行本の出版元で、私の担当をしてくださっている編集の方から
まるで差し入れのように届いた新刊がとても素敵だったので、ご紹介したいと思います。
著者は鎌倉で〈オルトレヴィーノ〉というイタリアンレストランを営む古澤千恵さん。
長いイタリア在住経験から得た、素朴ながら奥の深いイタリア料理の魅力を
シンプルなレシピで伝えてくれる『トスカ―ナ 美味の教え』という本です。

イタリアの大らかな空気が伝わってくるような写真も古澤さんによるもの。
この一枚なんて、今すぐ旅に出て地元の市場へ出かけたくなります。

レシピの大半が野菜なので、夏野菜が出回るこれからの季節に読むと心が躍ります。
しかも一品に野菜を何種類も使うような複雑な料理ではなく
基本的には主役の野菜(その時期の旬のもの)を塩とオリーブオイルとビネガーで
味をぎゅっと引き出していただく、というのがトスカーナ流なのだそう。

器の素敵さも見どころ。 スタイリングも著者ご本人が手がけたそうで
イタリアのアンティークの器がシンプルな料理を美しく引き立てている様子にうっとり。

イタリアの器や料理道具についてのエッセイも随所に盛り込まれていて
レシピだけでなく、イタリア的な暮らし方や食べ方を読んで知る面白さもあります。

本をめくりながら、つくってみたい料理があれこれ見つかり、
しばらく執筆で家にこもる身としては、束の間の現実逃避(本の中の旅)と
現実の中の楽しみ(新しい料理への好奇心)の両方が味わうことができました。

『トスカーナ 美味の教え』古澤千恵 著
全国書店およびAmazonでも購入できます。
そしてぜひ〈オルトレヴィーノ〉でも本場のお料理をいただいてみたい!と思いました。
その日を夢見ながら、まずは目の前のお仕事をがんばります(笑)。
