娘が、どんなに眠くても寝室へ行きたがらないのは
「楽しい場所を不在にしたくない」という明確な理由があるようです。

娘の寝かしつけにはずっと苦労してきましたが
最近ある変化が起こりました。娘はすすんで寝るようになったのです。
ただし、リビングのソファで。

「ソファで寝る」といえば、私の母がそうでした（父によると今もそうらしい）。
仕事や家事でクタクタに疲れ、翌日も朝が早いのだから寝室でゆっくり休めばいいものを
毎晩ソファで気持ち良さそうに、くーくーと何時間も寝息を立てていました。
周りで私やほかの家族はテレビを見たり、交代でお風呂に入ったりして、
最後にみんなで母の体を揺すったりつねったりして起こすのが日課でした。

母の「ソファ寝のDNA」は、孫がしっかり受け継いだようです。
周りの家族にとってはなんとも厄介な癖ですが
本人はこれ以上ないほど満ち足りた顔でのびのびと横たわっています。

毎夜くり返されるこの風景も、母の寝姿ように
いずれは家族のほほえましい思い出になっていくのかもしれません。