新宿・若松町にある「備後屋」 は
おそらくこれまで最も多く器を買ったお店。

全国の工芸品を集めた、いわば民芸のセレクトショップ。
日常使いの器が割れてしまったときなどは迷わずこちらに駆け込んでいます。

家族への贈り物を買うことも多く、たとえば今年の母の日は
母本人から「おうどんがきれいに盛れる器が欲しいの。
あなたたちが行きつけの、あの新宿のお店で探してきてよ」と
かなり具体的なリクエストが来ました。

備後屋さんに行くたびに不思議に思うのは
店員さんも品揃えも、前に訪れたときとほとんど変わっていないのに
毎回なぜかちゃんと欲しいものが見つかること。
"変わらない"と"飽きさせない"を同時に
ごく淡々とした姿勢でやってのけている点に
私たちは強く魅かれ、つい足が向くのだと思います。

イラストの出西窯の夫婦湯呑は
母ご所望のうどん用の器を選びに行ったついでに（本当についでという感じで）買ったもの。
以来、夫は毎日のように「正直これをこんなに気に入ると思わなかった」と言いながら
愛おしそうにこの湯呑を使っています。

出会った印象は地味で、その後じわじわくる感じ。
そんなふうに形容してみれば、たしかに店も器も私たちの好みのタイプなのです。

備後屋
東京都新宿区若松町10-6
TEL 03-3202-8778
URL:http://www.quasar.nu/bingoya/