どんなにおしゃれなお店より、古本屋さんと古レコード屋さんが大好きな夫は
「私が好きそうで、まだ持っていないもの」を見つけると、おみやげに買ってきてくれます。
先日も帰宅すると、私の仕事部屋に3冊の本が置いてありました。
そのうち2冊は「たしかにこれ持ってなかった!」というような本でしたが
惜しいことに1冊は、すでに私が持っていた本でした。
檀ふみさんの『父の縁側、私の書斎』。
檀一雄さんの『壇流クッキング』をはじめとする旅と食についてのエッセイが大好きで、
娘・ふみさんも、とくに阿川佐和子さんとの共著『ああ言えばこう食う』シリーズが大好き。
そんな私に、"家"を題材にしたこの本は垂涎の一冊だろうという夫の読みは的中していたのですが
仕事部屋の本棚の天井近くの段にひっそりと収まっていたため、見落としていたようです。
裏を見ると、古本価格の「105円」という値札シール。
もう何年も前にとても面白く読んだ記憶がありますが、細かい内容は忘れてしまったので
これを機に、二人で同時に読むのも楽しいかもしれませんね。
偶然にも、この檀ふみさんの本が並んでいた数冊隣りに
まったく同じタイトルの本が2冊、仲良く並んでいるのを見つけました。
伊丹十三さんの『女たちよ!男たちよ!子供たちよ!』。
これも、どちらかが持っていたのをもう片方が知らずに同じのを買ってきてしまったパターンです。
でもこの本、私はたぶん買っただけで、ちゃんと読んでいないかもしれません。
伊丹さん流の育児理論、今読んだら面白そうなので
通勤時に読む用に、机のそばにスタンバイさせておくことにします。
同じ単行本が2冊並んでいると、本棚への収まりも、本同士の居心地も悪そうに見えますが
文庫本2冊というのは、なんとなく可笑しみがあって微笑ましい眺めです。
しかもそのうち1冊は古本で105円というのが、罪がなくて、またいいのです。