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Feb 10,2015

名盤ドキュメント

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自分としては普段以上に前のめりで仕事を片づけているつもりなのに、
常に次やるべきことが待ちかまえていて、食事もそこそこに仕事部屋に戻る......
私も夫も先月からずっとそんな毎日がつづいています。
旅行まで日もないため、週末は久しぶりに実家で娘をお泊まりで預かってもらいました。
そうすると夜何時まででも仕事ができるという安心感で
二人とも夕食の時間に少し気持ちの余裕が生まれ、
夫が「一緒に観ようと思ってずっと前に撮ってた番組があるよ」と
昨年末に放送されたNHKの『名盤ドキュメント③風街ろまん』を流してくれました。

1971年に発表されたはっぴいえんどの『風街ろまん』がどのようにつくられたかを
当時のバンドメンバーだった細野晴臣さん、松本隆さん、鈴木茂さんが集まって振り返る。
もう一人のメンバーで一昨年末に亡くなった大瀧詠一さんの偉大さまで浮き彫りにした
とても見ごたえのあるドキュメンタリー番組でした。

なかでも興味深かったのが、文学青年だった松本隆さんが作詞を担当し、
その詞に曲をつける役はメンバーが一人一人担当、作曲した人が歌うというバンドのルール。
まず先に、すでに完成度の高い松本さんの詞があるのです。それにどう曲をのせるか......
当時まだ20代前半だった若者たち(最年長の大瀧さんでさえ23歳!)が
こんなに緊張感のある挑戦的な作り方をしていたことにびっくりしました。

名曲『風をあつめて』の誕生秘話も明かされ(これがもう、めちゃくちゃ面白い)、
これほどのカリスマたちでさえ、悩みながら苦しみながら作品を作っていたんだなぁと
なんだか勇気をもらったひとときでした。
見終えて、また自分の部屋に戻って作業をしていると、
夫が「こんなのあるよ」と松本隆さんの本を数冊、机に置いて行きました。
パラパラッとめくると、夫が昔読みながら引いたらしい古い鉛筆の線が残っていて、
くすっと笑ってしまいました。
私たちも、悩みながら苦しみながら、がんばっていきましょう。

*ネットで「名盤ドキュメント」「はっぴいえんど」「風をあつめて」
などと入れて検索すると、Youtubeで番組が細切れにではありますが観られます。
相当面白いので、ご興味ある方はぜひ!

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Author : Nao Ogawa