昨日の益子は、着いたときから雨模様。
でもバスの中から思わず写真を撮らずにはいられない
幻想的な田園風景が迎えてくれました。
これは取材に伺った方のご自宅リビングからの眺め。
まるで神話に出てくるような木立に建つ一軒家で、
インタビューと撮影は和やかに行われました。
窓越しにiphoneで撮っているとは思えない、みずみずしい緑。
目覚めた瞬間から360度この風景に囲まれて
森の中を毎日2時間ウォーキングしたり、山菜を採ったりしながら
心穏やかに、同時に好奇心いっぱいで暮らすこと。
冬の雪景色もとても美しかったそうで、夜は満天の星が降り注ぎ、
灯りを点けなくても月明かりで歩けるのよ、と、その素敵な女性は語ってくれました。
今日も明日も来週も、憧れの女性たちに話を聞かせていただく日々は続きます。
この本の取材を通して、私の中で「おしゃれの本質」についての捉え方、
その輪郭がしだいにはっきりしていくのを感じています。
私が憧れるおしゃれな人たちは、何を着るか、どう組み合わせるか、といった話を越えて
こんな考え方、こんな生き方、こんな気遣いや話の面白さ......
すべてをトータルで目指したいと思わせてくれる人ばかり。
ファッションの方程式とかルールなどではくくれない、含蓄のある名言が次々に飛び出し、
取材の帰りはいつも興奮を冷ますのにしばらく時間がかかるほどです。
ページをめくりながら「本当のおしゃれってなんだろう」と深い部分で考える、
その先に必ず人生レベルの希望やヒントがある、そんな本がつくりたい。いや必ずつくるのだと
緑と土と水が美しく重なり合う風景を眺めながら考えていました。