連載中の「思い出の味」でお会いしたのは、ムツゴロウこと畑正憲さん。
1980年から放送された人気番組『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』の記憶は、今も鮮明です。

勉強が得意だった畑さんは、東大に合格するも作家への夢を捨てきれず32歳でデビュー。
並み外れた記憶力を駆使し、世界中の動物や食べものを取材した著書は300冊以上も。
またプロの雀士として有名で、麻雀連盟の最高位の持ち主でもあり、
動物好きというイメージを軽々と超える、驚きの伝説が数多くありました。

さらに驚いたのは39歳の時にがんを患い、胃を全摘出していたこと。
スタッフや関係者に迷惑はかけられないと、大病と向き合い克服し、自身の番組に出演していたというタフさに感銘を受けました。37歳で北海道に動物王国を作ったムツゴロウさんは、80歳になった今も食欲旺盛で全国を駆け回ります。象に投げ飛ばされ、家族で無人島に暮らし、野生のワニと泳ぎ、ライオンに噛まれ......次々と語られる抱腹絶倒エピソードに大笑いしながらも深く頷くことは多く、やっぱり人を作るのは経験と知識の深さなのだなぁと、あらためて感じました。

取材前に読んだ著書のほんの一部。
表紙のイラストはすべて、僕の敬愛する絵本作家の長新太さん！

ムツゴロウさんのインタビューは、現在発売中の『栄養と料理 11月号』に掲載されています。