内澤旬子さんの『身体のいいなり』を読みました。
アトピー性皮膚炎や腰痛、不眠、極度の冷え性など、つねに身体に不調を抱えながらも
フリーのイラストルポライターとして猛烈に働いてきた30代後半に乳ガンが発覚。
摘出と再建の手術を経験するなかで身体が欲していると感じたヨガで体質が変わり、
不思議なことに発病前より健康な状態を手にいれるまでの顛末記。
内澤さんの著書は、40代で女ひとりで島へ移住し、新しい暮らしに奮闘する
『漂うままに島に着き』という作品を昨年読み、すごくおもしろかったのです。
『身体のいいなり』はそこに至る前の、30代で体験した乳ガンとその治療にまつわる現実、
病気なのに手術費用が必要で仕事を休めないフリーランスの実情などを
リアルな痛みを包み隠さずに書きながらも、負の感情に引きずられずに
カラッと吹っ切れたスタンスで書ききっているところがカッコよかったです。
著者が「ガン治療について書くことは避けられないが、
いわゆる闘病記にはしたくなかった」と書いている通り、
乳ガン経験の有無にかかわらず、人生いいこともそうでないことも起こる不安と
覚悟を持って生きている女性なら必ずおもしろく読める本だと思います。
さて、わたしも先月、乳ガン予防としてのマンモグラフィー検査を
市の健康診断にあわせて受けてきました。
乳ガン検診は毎年行なっていて、今年の検査結果も異常はなかったのですが、
それとは別にひと月ほど前からずっと胸の脇の筋に鈍い痛みがあり、
生理周期ともあまり関係ないようなので、この本を読んだばかりということもあり
やっぱりちゃんと調べようと先週あらためて乳腺外科を受診してきました。
予約をとろうと電話をすると2週間先まで空きがなかったので
予約なしで長い待ち時間を覚悟で行ったところ、幸い20分程度で診察が回ってきました。
じっくりとエコーで調べてもらいましたが、心配ないでしょう、とのこと。
痛みはホルモンバランスの変調によるものではとのことで
念のため半年後にまた受診することに。でも来月46歳、そろそろ更年期ですから
こうした不調はこれからもいろいろ出てくるのだろうなと思います。
とにかく1ヶ月ずっとモヤモヤしていた不安がひとつ解消されてスッキリしたし
これからも身体のちょっとした変化や不調を見過ごさずに
気になることがあれば早めに動こうという意識を引き締め直しました。