連載中の「思い出の味」は、俳優の段田安則さんです。どんな役でも器用にこなす真面目でストイックな印象でしたが、実際にお会いしてみると、その真逆でした。

関西人らしいノリの良さと独特のユルさに、この満面の笑顔！ むしろこだわりのない柔軟さが、演出家や俳優たちに絶大な支持を得ているとわかりました。特に低く通る魅力的な段田さんの声は、『ムーミンのパペット・アニメーション』で松たか子さんと多彩な役を演じ分けたのが印象的でした。ご本人にそう伝えると「楽しい仕事だったので、うれしいなぁ！」と喜んでくださいました。今年は役者人生で初めて、年間5本もの舞台に挑みます。約1か月ずつの公演とその稽古で、2か月×5=10か月以上は舞台に携わっている計算です。（すごい！）

イラストを担当している『おいしい時間の流れる場所は...』で、池袋にある沖縄料理店「おもろ」を取材。常連客だった詩人、山之口獏が店の名づけ親です。大好きな詩人が通った店で過ごす濃密な時間は、学生時代に通った新宿の「どん底」や渋谷の「BYG」に通じる温かさがありました。

特集は「骨力をアップ！」。最近夫婦で骨を強くしたいねという話をしたばかりで、タイミングもバッチリ。『栄養と料理』9月号はただいま発売中です！