わが家のリビングのソファの後ろの壁に、とうとう絵が飾られました。
ここにはいずれこうして額を飾れるようにと、建築家の方が釘打ちができる下地材で
壁を仕上げてくださっていたのですが、夫の作品を一枚飾るにはスペースが大きく、
何枚か組み合わせて飾る見せ方はダイニング側の壁でやっていることもあって、
なんとなくここには一枚ドーンと飾りたい。そんな絵に出会えたら......と思っていたら
いつのまにか9年近くも経っていました。
そこに今年のGW中に出会ったのが、92歳の画家・川口佳子さんの青の抽象画でした。
わたしの著書を販売してくださっている地元の本屋さん「smokebooks」さんで行われた
川口さんの作品の展示販売会で、その生涯を青という色にこだわり描き続けてきた情熱と
それを激しさではなく、深い静けさをたたえた抽象画にした表現に圧倒され、
ここに飾りたい!と強く思ったのです。
青に青を何層も塗り重ねた油絵は、光の明るさや当たる角度によって、
柄の浮かび上がり方と、その柄が呼び起こすイメージが変わります。
抽象画なので、見る人によってこれが何に見えるかも全く違い、
そんな話をみんなで自由にし合えるのもまたいいな、と思いました。
途方に暮れるほどたくさんあった作品群の中から、さんざん悩んで選んだこれは
わたしの中で、自由、旅立ち、発想、解放といったポジティブなイメージに
つながる何かを感じられたのが決め手となりました。
ちなみに娘の目は「海と船と鳥」に見えるそうで、
「この絵、かっこいい!」と気に入ってくれていました。
「smokebooks」さんでは現在、川口さんの作品をほぼすべて預かり、
今後もこの作家の素晴らしさを伝えていきたいと展示や販売の方法を企画中だそうです。
ご興味ある方はぜひお店に問い合わせてみてくださいね。
ちなみにわが家ではこの他にも川口さんの小さめの作品をいくつか購入しました。
そのご紹介はまたの機会に。