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Mar 01,2013

再読は面白い

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夫が古本で買ってきたのがきっかけで、檀ふみさんの『父の縁側、私の書斎』を再読したら
あまりの面白さに読み終わってしまうのが惜しいくらいで、自分でもびっくりしました。
前に読んだのはせいぜい6、7年前。でも、その間に私が家づくりを経験したこと、
そしてこの本を書かれた当時の檀ふみさんの年令に近づいたことで
感覚や文章に以前よりも深く共感できたのだと思います。
本や音楽や映画は、年令とか状況によって感じ方が違う、
その面白さを今回の再読はあらためて教えてくれました。

私の仕事部屋には愛読書用の本棚があって
村上春樹作品をはじめ「これはくり返し読んでいきたい」と思う本が並んでいます。
20代30代の頃は毎年、一人で勝手に「村上春樹再読週間」というのを設けていて
その時期は「風の歌を聴け」から「ねじまき鳥クロニクル」あたりまでを一気に読んでは
"今年の感じ方" を前年と比較して面白がっていました。
いま振り返ると、あの頃は一人の時間も、夜通し読書する体力もたっぷりあったんですねぇ。

その恒例行事からもしばらく遠ざかってしまっていますが
今また一気に読み返したら、どんな感じがするんでしょう。
再読の思いがけない面白さを味わった今
この本棚が私を手招きしているような気がします。
...あ、でも村上春樹さんは4月にまた新刊が出ますね。昨日新聞で
「短い作品を書こうと思ってたらすごく長くなってしまった」というコメントを読んで
一気に期待がふくらみました。早く読みたい!


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Author : Nao Ogawa