台所で朝ごはんをつくっていると、さっきまでブログを書いていた机で
アップしたばかりの記事を読んでいる、大きい人と小さい人の重なり合うシルエット。
娘に「何て書いてあるの？」と聞かれて、ゆっくり読み上げている夫の声に耳をそばだてながら
ほぉ、私の文章は声に出して読むとあんな感じなのかと、なんだか新鮮な気分になりました。

秋に出る新刊の最後の取材が先日終わり、いよいよ本づくりの後半戦。
ここからはひたすら机に向かう日々に入ります。
娘が小学校に上がってから、夕方以降は仕事部屋の隣の席を日記や宿題をやるのに使うため
「筆がのってきた！」と感じたとしても、執筆はきっかり夕方５時半に切り上げねばなりません。
限られた時間の中でいいものをつくるには、必要なことと不要なことを見極めて
本当に必要なことだけに集中力をもってのぞむこと。
取材でお会いした中にはそんな話をしてくださった方もいて
ありがたいことに、原稿を書きながら、同時に
人生の先輩たちに応援してもらっているような気持ちになっています。

いずれにせよ台所の隣にある私の仕事部屋は、よくも悪くも一人きりになることはできない場所。
この環境で集中して書くものは、時間を自由に使える中で書くものとは別の味わいがあるはず。
そう信じて、今日も8時から17時半まで、無駄なく使いきろうと思います。