子どもの詩に興味があり、児童詩集を探して読んでいた時期がありました。
中でも『たいようのおなら』は名作で、最近娘と一緒に読んでいます。
本の表紙と挿絵は長新太さん。解説は灰谷健次郎さんで、1980年初版。
1972年から80年の間に雑誌に掲載された5歳から8歳の詩だそうで、
当時詩を書いていた子たちは、ちょうど僕や奥さんと同じ年代です。
この本のストレートに響く子どもたちの詩を読んで、
矢野顕子さんは1981年に発表した5枚目のアルバム『ただいま。』で、いち早く曲をつけ、
「まんが日本昔ばなし」で有名な女優の市原悦子さんも、よく番組などで朗読されています。
僕が特に気に入っている2つの詩を紹介します。
6歳の女の子の詩。「たいじゅう」
あのね おかあさん
きょう がっこうでね
たいじゅうそくていがあったのよ
はだかになったのよ
たいじゅうはかったら
おおきくなったのよ
あしたはいいひだ
6歳の男の子が書いた「おとうさん」という詩です。
あさごはんをたべていた
おかあさんがおとうさんを
ちっとも かまわないから
おとうさんは こういった
どうせ おかあさんは
よそのおとうさんのほうがいいんだな
すると おかあさんは
いいえ いいえ
あなたがいちばんすきですよ
といいました
みんな大わらいでした
子どもたちは明日から新学期。
誰もが健やかで過ごしやすい季節が始まります。