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Sep 21,2016

我孫子で散歩

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千葉県我孫子市といえば、『sketch』を取り扱ってくださっている
〈North Lake Cafe & Books〉→ BLOG )がある街。
我が家から車で約40分の距離ですが、私の実家からだとさらに近いという位置関係です。

連休初日、娘がてっちゃん(私の父)と映画デートをする約束だったので
朝から実家に娘を預けたら、私と夫はそのまま我孫子へ。
大人だけの方がゆっくり見られるからと後回しになっていた名所巡りを楽しみました。

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柳宗悦が暮らし、バーナード・リーチが作陶したこともでも知られる我孫子。
いまも手賀沼を見下ろす自然豊かな住宅街のなかにその邸宅跡が残っているほか、
周辺にも東京から移り住んできた文人が多かったことを、今回あらためて知りました。
まずはその一つ、一般の見学が可能な「杉村楚人冠記念館」へ。

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明治末期から昭和前期に朝日新聞で活躍したジャーナリスト・杉村楚人冠の邸宅で、
最初は別荘だったここへ、関東大震災を機に一家で移住してきたのだそう。
母屋の中では、この書斎と前の写真のサロンのみ撮影が許されていたのですが
ほかにも広い庭に面した縁側のつくりも風情があったし
土間から台所に改装した部屋もかわいかった(建物見学で台所が見られると得した気分!)。

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母屋を出て、沼の方向へと傾斜している庭をゆっくり下っていくと、
茶室があったり......

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楚人冠の母が住んだという離れもありました。
ちなみに建物見学には入館料が必要ですが、庭園は一般の公園として利用できます。
庭では楚人冠がとくに愛した椿を重点的に保存しているそうなので
咲きごろの春にまた見にきたいと思います。

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そこから数分のところには、志賀直哉邸跡があります。
母屋は取り壊されており、地面に家の間取りが記されているだけなのですが
志賀直哉が執筆をおこなった書斎は復元されています。

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毎週土日の10時〜14時だけ、雨戸が開けられて中をのぞけるそう。
ちょうど開いている時間でよかった!

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父との確執に悩み、創作に思うように打ち込めなかった志賀直哉は
柳宗悦のすすめで我孫子に移り住むと
ここで癒しと平穏が得られたことで『和解』や『暗夜行路』を執筆したのだとか。
名作が生まれた場所に少しでもあやかりたいと、
私もこの書斎からよい「気」を浴びさせていただきました(笑)。

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自然がたっぷりの我孫子のよさを体感できる手賀沼公園の敷地内にできた
図書館や公民館が入っている公共施設「アビスタ」もついでに見学。
屋上(といっても低層の建物なので3階)は緑地になっていて、
全方位から空と緑と水に抱かれるような気持ちよさ!

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そして最後はもちろん〈North Lake Cafe & Books〉に寄り、
本とお茶とおしゃべりで、楽しい一時間を過ごしてきました。

実家に戻ると、ちょうど娘とてっちゃんもデートから戻ってきたところ。
その日の映画や我孫子散歩の報告をしあったり、
昔のなつかしい話などをしたりしながら、
わいわいと夕食をいただいて帰ってきました。

以上「近場の新しい魅力を散歩で発見!」の連休第一日目でした。
明日は二日目の「東京を飛び越えて鎌倉遠足」篇をお届けします。

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Author : Nao Ogawa