エッセイストの平松洋子さんの新刊が出ると、
早く読みたくていそいそと書店へ買いに出かける私ですが
今年7月に出たエッセイ集『彼女の家出』も、
小気味よい、大人の余裕を感じる豊潤な文章をじっくりと味わうように読みました。
その中に、昔凝ってよくつくった、しかしその後つくらなくなってしまった料理を
最近また見直してつくっている、という話があって、
メニューの一つに挙げられていたパンケーキを
本に紹介されていたレシピを参考に、先週末の朝食につくってみたのです。
以前は毎週のようにつくっていたパンケーキなのに、そういえば我が家でもちょっと久しぶり。
平松さんのレシピは砂糖が入らず、ヨーグルトがたっぷり。
私はそれに、アレンジ編として書かれていたオリーブオイルも加えてみました。
焼く前に生地を少し休ませるということははじめてやりましたが
材料を全部混ぜ合わせたときちょうど『とと姉ちゃん』が始まるというタイミングだったので
一度台所を離れ、番組を見終えたらまた戻ってきて
フライパンを二つ並べて焼く作業にとりかかりました。
焼き上がった最初の一枚を、フライパンの前に並んで立っていた娘と分け合い、
フーフー、ぱくり。もぐもぐもぐ......んんー!こ、これは......うまい!!と
二人で目を丸くしながら顔を見合わせました。
しっとり、もっちり、軽い塩気とほのかな酸味が、朝ごはんにぴったり。
悔やまれたのは、冷蔵庫にベーコンがなかったこと。
一緒に食べたら最高なはずなので、次回はきっと実現させよう。
これをきっかけに、我が家でも週末のパンケーキブームがまた、戻ってきそうな予感です。