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Oct 14,2016

『FOLK』 ハンバート ハンバート

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ハンバートハンバートは、佐野遊穂さんと佐藤良成さんの男女デュオ。遊穂さんの太く力強い歌声とゆるやかで鼻に抜ける良成さんの声が、絶妙なハーモニーで重なります。ツインボーカルで歌う声のバランスがとても心地よく、フォーク、カントリー、アイリッシュなど国内外のルーツミュージックをベースに、さまざまな試みに真正面から挑戦しているのも好きな理由のひとつです。

デビュー15周年記念盤の『FOLK』は西岡恭三の『プカプカ』高田渡の『生活の柄』電気グルーヴの『N.O.』たまの『さよなら人類』など、リスペクトの大きさが伝わるカバーの選曲が素晴らしく、曲の良さを際立たせるストレートでシンプルなアレンジが気に入っています。

さらに遊穂さんの音域と娘の音域がほぼ同じことがわかり、那須や名古屋へのロングドライブでは、娘が車中ずっと歌ってくれます。(ちなみに僕は細野晴臣さんと同じ音域です)たくましく骨太なジャケットデザインや色、紙質もすごくいいと思います。

恥ずかしながら最近知ったのですが、2人はご夫婦で3人の息子さんがいるのだそうです!


アルバム1曲目に収録されている『横顔しか知らない』を聴くと、携帯電話がまだない頃の留守番電話を思い出してしまいます。ほとんどの曲を夫の良成さんが作り、妻の遊穂さんが歌います。

2007年のことです。下北沢の「ラ・カーニャ」という小さなライブバーに、佐藤良成さんを観に行きました。彼は毎週木曜の夜にソロライブをしていて、その頃は昔のジェームス・テイラーみたいな長髪でした。結婚したばかりの僕らは世田谷に住んでいたので、木曜の夕方に下北沢まで自転車をこいで、彼のライブを観に行ったのです。良成さんはニール・ヤングやトム・ウェイツ、イーグルスなどをギター1本でサラリと歌っていて、いい選曲だなぁ・・・としみじみ2人で聴いていました。ハンバートハンバートを聴いていると、その頃の記憶がふと蘇るから不思議です。

それではゆったりと温かな週末を!

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Author : Takahiro Koike