翌朝の起床時間の早さと睡眠時間の確保を考えて、平日はなるべく22時までに布団に入るのが
うちではこどものルールであり、大人にとっては目標になっています。
もちろん、みんな同じ時間に寝室に行ければそれに越したことはありませんが
実際には、わたしと夫のどちらかは仕事や雑務でもう少し遅くなることが多く、
そうすると最後に寝室に行ったひとが、残るふたりの寝顔を確認して消灯することになります。
たいてい、わたしと娘がいっしょに寝て、夫がいちばん遅いというパターンですが
先週、わたしが最後のひとりとして寝室へ行くと、
布団のなかで本を読みながら寝てしまったらしい娘のこんな姿が迎えてくれました。
目が悪くなってしまうのはいやだけれど、布団に入って本を読む楽しさと喜びは
わたし自身こどものころから味わい続けてきた身。
娘が自分で本を選び、自分で読みながら、眠りにつくまで成長したことも含めて
この寝姿を前にいろんなうれしさがこみあげてきました。
その日の体の疲れ具合にもよりますが、
わたしも基本的には布団のなかで本を読んでから寝たいタイプです。
次の本の制作がすでに始まっている今は、
テーマである「旅」の本で好きなものを読みながらテンションを高めているところです。
そういえばわたしたちがこれまでにつくってきた本も
「寝る前に少しずつ読んでいます」という感想をいただくことがわりと多くて
それはまったく対照的な「一気に読んでしまいました」というご感想と
同じくらいうれしい言葉でもあります。
ひとが寝る前に読もうかと手を伸ばす本は、読んで穏やかな気持ちになったり、
すこやかに眠りつけることを期待して選ぶ傾向があるように思うからです
(もちろん眠れなくなるほど夢中で読んでしまう刺激的な夜の読書もいいものですが)。
来月出る『心地よさのありか』や、これから書く旅がテーマの本は、
いったいどんな存在として、手にしてくれた方のそばに置いていただけるのでしょうか。
そんなことを考えながら本をつくるのは、わたしにとって何より楽しい仕事なのです。