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Feb 28,2017

原画展の楽しみ

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週末は「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」に行ってきました。「絵本の50年 これまでとこれから」というサブタイトル通り、楽しみにしていた原画がたくさんありました。1960~2010年代までの作品が時代ごとに展示されていて、そのまま絵本の歴史がよくわかります。


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僕はいつも原画から絵の描き方を学びます。素晴らしい先輩方の筆の運びや線のタッチ、塗り重ねた絵の具の色や凹凸、紙の質感など、じっくりと顔を近づけて観察します。下描きの線や消しゴムの跡に作家の迷いや心意気を想像してみたり、気に入った作家の愛用している画材を使ってみたり・・・。今回は和紙や顔彩など和の画材に強く魅かれたので、今度試してみようと思いました。(初めて原画を見た安野光雅と谷内こうた、松本大洋の作品が特に素晴らしかった!)


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展示作品で、持っている絵本もいくつかありました。どちらも1967年(今から50年前!)の出版ということに驚いた赤羽末吉の『スーホの白い馬』と田島征三の『ちからたろう』。長新太が37年前に描いた『キャベツくん』の原画とも久しぶりに再会できました。井上洋介、大道あや、スズキコージ、荒井良二、大竹伸朗、片山健、酒井駒子など。原画を一度でも見ておくと、絵本に一段と親しみが湧くから不思議です。

作家たちが絵と対峙してきた時間や空気、熱量がストレートに伝わるのが原画です。僕はその熱を受け取って、新たな熱を注ぎ込むように絵を描き続けたいと思っています。
さぁ、明日から3月のスタートです。楽しみなイベントが目白押しです!


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Author : Takahiro Koike