上野公園の水上音楽堂で行われたLotus Music Cafeに行ってきました。気持ちのよい5月に、どうしても生で音楽を聴きたかったのです。天気も良好で気分は高まります！

ステージを囲む屋根付きの客席は木製のベンチで、フードやドリンクを楽しみながら、かなりゆったりと観ることができます。野外の会場といえば日比谷の野外音楽堂が有名ですが、上野もこぢんまりとのんびりしていて僕は好きです。（僕はここで、たまのコンサートを観たことがあります）

ライブは14時スタート。ザ・なつやすみバンドはNHKの『シャキーン』で新曲『速度のうた』を毎日のように聴いていたので、娘もよく知っています。スティールドラムやパーカッションがさらに曲を盛り上げていました。

僕らの心をつかんだのは優河さんでした。彼女の歌声はやさしく透き通るだけじゃない、堂々とした芯の強さを持っていました。まだ25歳という若さながら、僕の大好きなペギー・シガーやナタリー・マーチャント、エディ・リーダーのような母性もしっかりと兼ね備えていて、3人でいいねと口を揃えました。サポートのおおはた雄一さんも響きのよいギターで好演。特にこの曲が素晴らしかった！ →　『ましろのカメリア』

最後に登場したのがアン・サリーさんです。彼女は名古屋出身で現役の内科医でもあり、2人の娘さんの母でもあります。まだ娘が産まれる4ヶ月ほど前の2008年に、お腹のポッコリした奥さんと名古屋に帰省して、僕の両親と4人で春日井市民会館へコンサートを観に行ったことがあります。（上野でもちょうど前席に座っていた方のお腹が大きくて何だかうれしかったです）

そして特別ゲストは細野晴臣さん！　僕が行き詰まったり悩んだりした20～30代の頃に、細野さんの著書を読んで何度も助けられました。もちろん音楽も。久しぶりに会うので、細野さんの本を読み直すとまたまた新たな発見が！　最近は星野源さんとの共演も多く（先日NHKで放送された『おげんさんといっしょ』の生セッションは最高でした）、秋にはニューアルバムが発売されるのでとても楽しみ。1973年にリリースした1stソロアルバム『HOSONO HOUSE』の1曲目『ろっかばいまいべいびい』をさらりと歌い始めた瞬間は、全身の感覚が生まれ変わるようなゾクゾクする気分を味わいました。

子どもと一緒に出かけるコンサートは、本物の歌と演奏が楽しめることが大事だと思っています。大人だけが楽しんでも、子どもだけが楽しんでも成立しません。今回は大人も子どもも一緒に楽しめる会場と素晴らしい演奏でした。まだ明るい19時に終演したのも、なかなかよかったです。

最近はチケットが抽選か、即完売してしまうようなコンサートも多いのですが、すべてが程よい規模と内容で楽しめる充実のイベントでした。5月は毎日が締め切りのようなスケジュールをこなしてきたので、やっとゴールが見えてきて本当によかったなぁと思います。翌朝細野さんの家に取材に行き、手料理をごちそうになる夢で目が覚めて幸せでした（笑）。自分の好きなものを繋ぎとめていけば、自然とたくましくなれるものです。さぁ、6月もさらにワッショイと盛り上がります！