仕事がひと区切りしたらやりたい、と思っていたことを
ひとつひとつ、リストにチェックマークを入れるようにこなす日々を送っています。
そのなかに「仕事と切り離した読書」という項目があり、
ある日の午後、突然それをやれる数時間が目の前にポンと現れました。
どんなことも、実現の可能性が低くて恋い焦がれているときほど具体的な案が浮かび、
いざそれを叶えられますよ、という状況では頭が真っ白になってしまうもの。
わたしの読書時間も、そんな調子でしばらくひとりでアタフタしていたのですが
深呼吸して気持ちを落ち着けたら本棚から1冊選び、
椅子と飲み物(アイスコーヒー)と扇風機(微風)を用意して、
至福の読書環境を整えました。
選んだのは『長くつ下のピッピ』。ちょうど娘くらいの年のころ大好きだった本。
数時間ぐいっと世界に入り込み、おしまいに本を閉じるころ、
「わたしがいま求めていた読書はこれだった」という満足感に全身が包まれました。
ようやく新刊の発売までたどり着いた安堵と、連日の暑さのせいもあって
実は最近、体の奥の方にずっと疲れが残っているような感覚があったのですが
そんなときにワクワク楽しく、夢と希望にあふれた児童文学を読んだら
いつの間にか、心がさっぱりと洗たくされたかのような爽快感がありました。
というわけで、夏は娘といっしょに児童文学読書週間にしようと
すぐにケストナーの『飛ぶ教室』、そして『チョコレート工場の秘密』を読み、
次はまたケストナーかな、あるいはピッピの続編にいこうかなと
夫の部屋の本棚(児童書はここに充実)の前に座り込んでウキウキしているところです。
そうしてわたしが夢中で児童書を読んでいると、娘もつられて読み始めるので、
とくに見たくもないテレビは消して有意義な時間を過ごせるメリットも。
夏休みは帰省や旅行で慌ただしく、それが明けたら新刊記念イベントも各所であるので、
しばらくはヒーリング効果のある読書で心身の回復をはかろうと思います。