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Jul 18,2017

最新刊『こころに残る 家族の旅』 イラストについて その1

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先週発売された小川奈緒著『こころに残る 家族の旅』。さっそく読んでくださった方のうれしい声や書店に本が並んでいる姿を見て、完成した喜びを日に日にかみしめています。今読んでいる方、これから読もうと思っている方、旅に出かける前に読もうかなと思っている方たちに、「へえ~」と思っていただけるようなイラストの話をしたいと思います。

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今回のイラストでどうしてもチャレンジしたかったのは、鉛筆で描くということでした。鉛筆削りや補助軸、鉛筆で書いた文字が好きで、インタビューの取材メモ、アイデアのラフやスケジュールなど、社会人になってからもずっと鉛筆を使っています。小学生から使い始めた鉛筆を、今の自分の感覚でどんな線が描けるのか。それをこの本で試してみよう。奥さんやデザイナーさんに気持ちを伝え、快くOKをもらいました。

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とはいえ、一般的に鉛筆は下書きやデッサンで使う道具です。鉛筆という画材は素朴さやチープさをどこまでも強調できるので、僕よりうまく描ける人はたくさんいますし、鉛筆で手を抜いたのかなぁとは絶対に思われたくありません。しかも旅の本のイラストなので、求められるのは人物の細かな表情よりも、風景や情景が重要になってきます。そんなことを考えながら鉛筆を追求していくと、鉛筆画のよさは構図と勢いのある線なのだと気づきました。イメージの手本になりそうな資料を探し始めるうちに、ふと思い当たることがありました。そういえばイラストやマンガを自由に描いていた小学校高学年から中学生にかけて、僕は本当にアニメが好きだったなぁと。(つづく)

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Author : Takahiro Koike