先週さっそく「『メルボルン案内 たとえば、こんな歩きかた』を読みながら
メルボルンを旅してきました!」という読者の方から
充実の旅報告のメールを受け取りました。
「メルボルンの人たちはとてもキビキビとして、
それでいてフレンドリーな対応をしてくれました」といったことも書いてあり、
「そうそう、本当にそうなの!」とうれしくなりました。
わたしがメルボルンで最も刺激を受けるのが人々や街の空気感の気持ちよさであり、
それは本を通じて伝えたかったことの大きな一つです。
ヤラバレーのワイナリー「Dominique Portet」のドミニクさんは、
本を受け取って感激した様子のメールを送ってきてくれたし、
紹介したお店がそのページをインスタグラムにアップしてくれたりしているようです。
そんな報告が届くたびに「なんとかこのプロジェクトも気持ちよく終えられたなぁ」と
ホッとして肩の力が少しずつ抜けていくような感覚を味わいます。
来年の予定も決まりつつあり今年以上に忙しくなりそうですが
でも一つ一つにベストを尽くして取り組み、
こうして気持ちよくかたちにして終えられたら、
その自信は次のプロジェクトに進むための大きな糧となってくれそうです。
本の中には大好きな写真がたくさんありますが、
なかでもベスト3に入るかなと思っているのがこのページ。
フラッグスタッフ公園というローカルな公園で出会った、カップルと音楽の風景。
わたしが好きなメルボルンの空気感はこの一枚に凝縮されているとさえ思います。
そういえば、iphoneのなかの写真を整理していたら、おもしろい一枚を見つけました。
メルボルン取材の終盤、ヤラバレー取材の後に安彦さんと部屋で乾杯をしたのですが
テレビ番組『鶴瓶の家族に乾杯!』のメルボルン編を見てみようという話になり
(この番組の通訳さんがわたしたちをヤラバレーに案内してくれた背景から)、
そのなかですばらしい言葉に出会い、二人で感動してしまったのです。
たしかメルボルンの海辺のエリアで会社を経営している素敵なマダムだったのですが、
年齢を重ねてもバリバリと働いている彼女に鶴瓶師匠が感心していると
「人生とは働くことよ。他には何もないわ」とサラリ&キッパリ。
30年後にこんなふうに言えていたらカッコいいなぁとシビれまくって
思わず画面を撮影したのでした。
こうしてメルボルンの本づくりの思い出が時折蘇るとその余韻に浸りつつも、
すぐまたせわしない日常に戻るサイクルを繰り返している、今日このごろです。