先日メールで届いた『心地よさのありか』へのご感想のメールがとても素敵な文章だったので
ご本人の承諾を得て、このブログで紹介させていただきます。
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いい夫婦の日に娘が2歳を迎えました。
今朝、夫のお弁当作りで5時に起きた後、久しぶりに『心地よさのありか』を読みたくなり、
「ヘアスタイルとわたし」の話を読みました。
まだ授乳中ではあるのですが、先日初めて娘を一時保育に預けて、
2年ぶりにパーマをかけたことと重なりました。
いつのまにか私がいなくても楽しく遊べるようになり、
2人で1人の感覚だったのに、自分1人にまた意識が戻り、パーマをかけたくなったのでした。
娘を抱っこ紐で連れていると、
それだけで自分の存在が認められるような気がしてたのかもしれません。
たとえすっぴんに、無造作なショートヘアでも。
うまくまとまりませんでしたが
「自分ではない誰かのために生きていて、心から満たされるという経験が、
人生においてそう何度も起こるわけではない気がするからだ」という文章に涙が出そうになり、
メッセージを送らせていただきました。
これからも小川奈緒さんの文章を楽しみに子育て頑張ります。
ありがとうございました。
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このメールをいただいて読んで、まずわたしが思ったことは
少し的外れかもしれませんが、
「そのとき感じたことを書き残すことは大事だな」ということでした。
『心地よさのありか』という本を出してからまだ2年半しか経っていないのに
今のわたしには、同じ内容のエッセイはもう書けないかもしれない。
自分で書いたはずの、
「自分ではない誰かのために生きていて、心から満たされるという経験が、
人生においてそう何度も起こるわけではない気がするからだ」という文章は
不意を突かれたような新鮮さでわたし自身の心に響いたし
読者の方にとっても、娘さんが2歳になった今というタイミングだからこそ
この小さなエッセイがご自分の状況にぴたりと重なり、
わたしにメッセージを送ってみようと思い立ってくださったと思うのです。
2年前のわたしにしか書けない文章があるように
今のわたしにしか書けない文章もある。
書く文章も、読む文章も、つくづく生ものだということを
あらためておしえてもらった気がします。
こちらこそ、ありがとうございました。