特別な記念日に必ず訪れるのがBON CHEMINというフレンチレストランです。
駅から少し離れた立地と、隣席との距離がちょうどよく広過ぎないところが気に入っています。
思わず顔がほころぶ手書きのカードは、僕らが通い始めた4年前から変わりません。
この気取らない友人のような雰囲気が、お店のメニューにもしっかりと息づいています。
料理がテーブルに運ばれてくるときの期待感と、口に入れたときの予想をはるかに超える驚き、
そしてひと皿食べ終えたときに感じるしみじみした幸せを、必ず体感できるのがこの店を愛する理由です。
いつも感心してしまうのは、食材の温度と火入れの加減。
熱過ぎず冷た過ぎず、まさに適温の料理が最高のタイミングで運ばれてきます。
特に新鮮な野菜の食感はあまりの感動で涙ぐみそうになることすらあります。
(同じ野菜がひとつもないというシェフの細かな心配りにも頭が下がります)
肉料理は素材の旨みとそれを引き出すシェフの力量が見事に結実した芸術品。焼き加減も素晴らしい!
お会計を済ますと、必ずシェフの花澤さんが厨房から出てきて、
出口まで見送ってくれるというのが、ボンシュマン恒例の粋なサービス。
ついさっきまで厨房で僕らのために腕を奮ってくれた熱気を間近に感じながら、
自信と満足感で充たされたシェフの横顔を見て、またここに来よう!と誓うのです。