毎年この時季になると聞きたくなる大好きな歌です。特にレコーディング風景のドキュメンタリーDVDを見るのがいつも楽しみです。
アメリカン・ミュージック・アワードの収録を終えて21時過ぎに続々とスタジオに集まる大物たち。全員でコーラス部分を録り終え、クインシー・ジョーンズの指示に従って順に録音していくのですが、まだおぼろげな歌詞やメロディをスティービー・ワンダーと一緒に何度も練習するボブ・ディランや、いつも同じテンションで歌い上げるブルース・スプリングスティーンなど見どころがいっぱい。(ブルースは自分のコンサートを終えてからロスまで飛行機で駆けつけたというタフっぷり!)午前4時過ぎからソロパートを録りはじめ、すべての録音が終わったのは、朝8時30分。最後にみんなでサインを交換するシーンも微笑ましい。
僕がこの歌でもっとも好きなのは、シンディ・ローパーです。マイクに音が入るということで、シンディが身に着けるアクセサリーを申し訳なさそうに外しながら、みんなで何度も歌いこむうちに、少しずつパートが仕上がっていきます。6回目くらいのテイクで、シンディの「Wow Wow Wow Wow!」 というコーラスが決まりOKがでます。(自分のパートを歌い終え、ホッとする表情がとてもかわいらしい)
この曲を作ったマイケル・ジャクソンのやさしい歌声は本当に素晴らしく、アドリブがすべてOKになる豪快なレイ・チャールズやキュートでオシャレなダイアナ・ロス、当時はまだ若手だったヒューイ・ルイスやダリル・ホールも見事な歌声を聞かせてくれますが、なんといっても、このメンバーをまとめたプロデューサーのクインシー・ジョーンズには頭が下がります。
今あらためて歌詞を読むと、心を揺さぶられるものがありました。シンディ・ローパーの歌声と姿はやはり何度見ても感動的です。
"Let us realize that a change can only come"
"When we stand together as one Wow Wow Wow Wow!"