
イラストレーター 佐々木マキさんの原画展を見にいきました。『やっぱりおおかみ』は、それまで『ガロ』や『朝日ジャーナル』でマンガを描いてきた佐々木さんの絵本第一作です。初版は1973年。マンガと絵本が、とてもよい緊張感とバランスで描かれているところが気に入っています。

佐々木さんは、村上春樹さんの小説の表紙も手がけています。
高校生の頃に佐々木さんのマンガを読んで、そのオリジナルな世界に魅了された村上春樹青年、
最初の小説『風の歌を聴け』の表紙は、どうしても佐々木マキさんの絵でなくてはならかなったそう。

2人の共著で有名なのは、僕の大好きな「羊男シリーズ」。
品が良く、ちょっと不思議で温かみのあるユーモアは、この2人にしか出せません。

娘が好きなのは、この「ムッシュ・ムニエル」シリーズです。飄々とポジティブなヤギの魔術師は、失敗にもめげず、なんとも憎めないキャラクター。ポップなイラスト同様、ゆったりとして、ほどよい文章量なので、読んでいるこちらも絵本の世界へすんなりと入り込むことができます。

描かれる線はどこまでもポップなのですが、構図や設定は映画的なエスプリに満ち溢れています。
日本画を学んでいる佐々木さんの落ち着いた配色は、さらに無国籍で不思議な世界へ・・・。
展覧会で見た原画は、印刷よりもさらに深い色合いで、黒い線がこちらに迫ってきそうなほどの迫力。
たくさんの美しい原画を見て、奥さんも娘も本当に興奮していました。
昔から好きだった作家の作品をみんなで共感できて、なんだかとてもうれしかったです。
