大まかなあらすじを知っている有名な映画は、機会がないとなかなか見ないものですが、
先日BSで放送されていた『クレイマー、クレイマー』(1979)を、初めて見ました。
サワリだけでも...と見始めたつもりが、あまりの面白さに最後まで！

ダスティン・ホフマンとフレンチトーストを焼くシーンがとても有名ですが、（大好きなシーンです）

このアイスクリームを食べるシーンに、僕はとってもシンパシーを感じました。
息子は父親の作った夕食を食べたがりません。せっかく用意した夕食を残し、
冷蔵庫のアイスクリームを食べたがる息子に、「食べないと怒るゾ」と凄む父親。
こうした食事を巡るやり取りは、実は同じ経験があり、見ていてハラハラしました。

この映画はニューヨークでバリバリ働く広告マンの夫と、子育てがひと段落し、
新たな人生を探すために、夫と5歳の息子を置いて突然家を出て行ってしまう妻の物語。
今回、初めて知ったのですが、原題は『クレイマーVSクレイマー』なのだそう。
こちらのほうが内容を知ると、よりしっくりと響いてきます。

夜中にひとりで見たのですが、（奥さんはもう何回も見ている）息子役のジャスティン・ヘンリー君の、
仕草や表情が今の娘と似ているような気がして、物語にスゥッと入り込んでしまったのです。

この映画は年代を問わず、男性に見てほしいなぁと思います。
家族や恋人、友人や仲間が無性に愛おしくなり、大事にしたい！と思う気持ちが一層強くなります。
特にひとりで見ると、効果テキ面（笑）。

会話もそこそこ広告のコピーを考えながら、無造作に息子のお肉を切り分ける父親。
「このソース嫌い...」「アイスクリーム買ってきたぁ？」と甘える息子の声色。
スプーンに取った山盛りのアイスを口に入れるまでの緊迫した攻防戦は、我が家もまったく同じ。
これが２人のアドリブというのも驚きでした。名作映画はやっぱり名作なのですね。