2年前に胃の手術をした父は、今ではまた趣味の旅行やゴルフに飛び回るほど元気ですが
食事だけは以前通りというわけにはいかず、消化の良いものを少しずつ食べるというルールを守らないと
すぐに胃がムカムカしてしまう様子。食事作りに試行錯誤する母を見ていたら何か差し入れをしたくなり、
シフォンケーキなんかどうかな、と聞いてみると、
「いいわね!食べ心地も軽いし、パパも私も大好きよ」。
今日は娘のバレエのレッスンがあるので、ついでに実家にバナナシフォンケーキを届けることにしました。
昨日、夕食の準備をしながら1台焼き上げると、夫が「わーい!明日のお茶が楽しみ」と無邪気に喜ぶので
実家と我が家で半分ずつ分けようかとも思いましたが、
やっぱり差し入れはホールで持って行きたくて、食後にもう1台焼くことにしました。
今度は夕食の後片付けをしながら焼いたのですが
すっかりきれいになった台所に2台のシフォンケーキが並んでいる風景を見て、夫は
「すごいな、いつの間にかできてる。特別な材料はいらないの?」と目を丸くしていました。
はい、いらないのです。
材料は、バナナ、卵、グラニュー糖、小麦粉、ベーキングパウダー、
サラダ油、バニラエッセンス、塩少々。
ハンドミキサーがあればあっという間にできます。
お菓子は、作る種類によって自分がいちばん好きなレシピを見つけていて
シフォンケーキに関しては栗原はるみさんのレシピに絶大な信頼を寄せています。
『栗原さんちのおやつの本』を見ながらいつも作るのはバナナシフォン。
買いおきのバナナが、皮が黒ずんでいい具合に熟れてきたら、
娘や夫に「ケーキに使うから食べちゃダメだよ」と言い渡し、
目の前の1本のバナナが後に美味しいお菓子に化けて変わることを知っている二人は
我慢の価値あり、という顔でおとなしく手を引っ込めてくれます。