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Aug 29,2014

42の重み

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娘のバレエのレッスン中に、教室(姉の家)近くのスーパーへ行きました。
さーて、と買い物かごを手に取ったそのとき、
「あらー、奈緒ちゃんじゃない。あいかわらず背が高いわねぇ」と懐かしい声が。
姉の家(元は私たちが育った家)の隣に住むおばちゃんで、
私より少し年下の息子が二人いて、幼少期は彼らとよく一緒に遊んだのです。
その息子にも最近こどもが生まれておばあちゃんになった彼女と、しばらく野菜売り場で立ち話。
専業主婦の彼女は昔から美人でおしゃれで、今でも覚えているのは
黒白のギンガムチェックのロングギャザースカートにサボを履き、赤いリップをきれいに塗って
当時のオリーブ少女みたいな恰好で広い庭の草むしりをしていた姿。
あれから30年以上、現在はpatagoniaのTシャツにチノパンツ、やっぱり唇にはきれいな色のリップ。
「おばちゃんこそ相変わらず若いねぇ、ぜんぜん変わらない」と本心から言うと
「なーに言ってんのよ、もうおばあちゃんよぉ」と余裕の返し。
そこで私が「まぁ実際に孫ができたしね。だって私がもう42なんだから」と言うと
目をまんまるに見開き、そのまま腰を抜かすのでは?と一瞬ヒヤリとしたほど後ろにのけぞり
「うっそ!奈緒ちゃん、よんじゅうに!?えぇ〜!よんじゅうに!?」
......誕生日を迎える数ヶ月前から「今年で42歳です」と言うたびに薄々感じていたのですが、
42歳という数字の重みは、自分が思っているよりずっとずっと重いのです。
40歳になったときは「大人の世界にようこそ」と迎えられるようなフレッシャーズ感さえあったのに
42歳と告げると、「それはそれは...もう押しも押されもせぬ大人ではないですか」という空気。
1年1年、年を重ねているだけなのに、この2年に関しては、
周囲の反応だけ見るといっきに5年分くらい時を超えた感じさえします。
その後おばちゃんは「んまぁ〜、42ねぇ。だって私が65になるんだもの、そりゃそうよね」。
自分の息子だって40歳になるはずですから、よその子の成長は早い、ってこともあるのでしょうが
幼稚園児時代からずっと見ていた隣の家の子がいつのまにか42歳...ってたしかにびっくりかも。
こちらは、30年前とさほど変わらないおばちゃんが65歳ってことにびっくりしましたけれど。


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Author : Nao Ogawa