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Dec 10,2014

『まっててね』

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ソファ横の読書コーナーにいつもはさんでいる大好きな一冊、『まっててね』。
わが家では絵本を選んだり買ったりするのは主に夫の担当ですが、これはめずらしく私が買った本です。
読むたびにじんわりと胸が熱くなる、とても素敵な絵本。

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最初にこの本を手にしたとき、まず魅かれたのは、絵の中のファッションやインテリアの雰囲気
(車やテレビ、ランプなどのデザインもちょっとクラシックでおしゃれなのです)。
グリーンとブラウンの2色だけを使った印刷もシックだし、
自分たちの作品づくりの参考資料になるかも、という気持ちで購入したのでした。
読んでみると、主人公はちょうど娘と同じ年頃の女の子。
年の離れたお姉さんがお嫁にいき、久しぶりに里帰りしてきたという設定です。

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結婚して「ゆめみたいにすてき」になっていたお姉さんに強い憧れを抱き、
自分もいつかあんな洗練された女性になりたいと願う、少女の無垢な思いが綴られています。

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少女の素直な言葉をやさしく受け止め、返すお母さんの言葉がとにかく素晴らしいのです。
簡単な言葉をつないだだけの短い文章で、これほど深い感動を残すことができるなんて
絵本ってすごい、と、この本を読むたびに思います。
私はこれまで絵本をつくりたいと思ったことはなかったけれど
『まっててね』を読んで以来、いつかこれからずっと先、自分の文章をどんどん削ぎ落としていって
これくらいシンプルで、なのに深い味わいのある本がつくれたら最高だろうな、
と考えるようになりました。

ちいさな女の子のお母さんや、大人っぽい絵本を探している方にもぜひおすすめです。

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Author : Nao Ogawa