益子みやげを買ったのは、バス停留所として利用した小さな休憩所みたいな施設でした。
そこは道の駅のように地元の食材が売られていて、私は自然薯（じねんじょ）そばと、
素っ気なくジップロックに入っただけのそば粉を買ってきました。

どこにも寄り道せずとも、朝早い出発で夜の帰宅になってしまう遠方の出張は
家族の理解と協力なしには実現しません。
もしできたとしても、どこか後ろめたいような気持ちを仕事まで引きずることになります。
娘がもっと小さい頃、早朝ロケに出かけるときはそれがしょっちゅうでしたが
いつの間にか、玄関で笑って手を振りながら
「いってらっしゃい！よるはいっしょにおふろにはいろうね！」と
送り出してくれるまでに成長しました。あぁ、なんと感慨深い。

東京に帰るバスを待ちながら、気持ちよく見送ってくれた家族へのお礼に
明日の朝ごはんはこれでガレットをつくろう、と買った保存袋入りのそば粉。
朝起きてすぐに生地を混ぜ、冷蔵庫で寝かせている間にブログを書いて
その後フライパンでたまごとハムを入れて焼いて、朝食にしました。
いつもとは違うメニューのテーブルに、夫も娘も大はしゃぎ。
まだ週末まで先の長い火曜日の朝の空気が、ふわっと軽く明るくなりました。

生地は、そば粉と卵と水と牛乳をなめらかに混ぜて、
フライパンに薄く大きく広げ、軽く焼くだけ。
パンケーキより手間いらずで時間もかからないし（レシピも検索でいろいろ見つかります）、
これ一つで満足感十分なので、案外、忙しい平日朝向きメニューかも、と思ったのでした。