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Jul 02,2015

面白かった対談本

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近年は対談の面白さに魅かれている話をこれまで何度か書いていますが
→ BLOG 「響いた言葉」 → BLOG「対談の刺激」
今年になって読んだこの2冊がとにかく面白くて、ちょこちょこ読み返しています。
川村元気さんの『仕事。』と、平松洋子さんと小川洋子さんの対談集『洋子さんの本棚』

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『洋子さんの本棚』は、名前が同じで、年齢も、生まれた地も近く(ともに岡山県)、
文章を書く仕事をしていて、しかも読書家という共通点の多いお二人が
愛読書を通じて人生を振り返り、語り尽くすという企画の妙!
第一章「少女時代の本棚』から幕を開け、成長過程とともに章が進んでいって
第五章は「旅立ち、そして祝福」。巻末のオフショット的コーナー「人生問答」に至るまで
ときには涙があふれ、ときには抑えきれないほどの笑いがこみあげてくるほどの面白さで
知的で魅力的なお二人のおしゃべりを追いかけながら、ずんずんとページをめくってしまいます。
そして読了後は、対談で語られていた本を片っ端から読みたくなる!

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『仕事。』は、1979年生まれの映画プロデューサー・川村元気さんが、
ずっと第一線で活躍する12人のクリエイターたちに
「35歳のとき、何を考えて仕事をしていたか?」という共通のテーマで取材を挑んだ企画。
文章は対談形式ですが、内容は、主観が濃厚なインタビューという感じです。
強烈な個性の12人(表紙にずらり並んだ名前の壮観ぶり!)の人生観と仕事スタイルは
バラバラだけれど、それぞれ強いプロ意識があり、苦労を経験し、努力もしていて、
語られる言葉の重みと深さ、人としてのまっとうさとパワーに、とことん圧倒されます。
12人が全員男性で、帯が巻かれているとビジネス書っぽい見栄えなのですが
男女問わず人生の指南書として読める本です。

夫も読んだので、12人の中で誰の話が響いたか、という話題でしばらく盛り上がりました。
私は沢木耕太郎さんで、今後も仕事で悩んだら沢木さんの項を読み返そうと思っているほど。
夫は篠山紀信さんの話がよかったそうです。
いずれにしても、さまざまな経験を踏んできた大人だからこその話の面白さ。
こうした先輩たちの話を聞くと、年齢を重ねるのがまた楽しみになります。

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Author : Nao Ogawa