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Jul 16,2015

絵日記の中に見つかるもの

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昨秋から始まった娘の絵日記は12冊目が終わり、
13冊目から、ノートの仕様を変えてみることにしました。
文字欄がマス目になっていて、絵のスペースは1ページ大の1日1見開きタイプ。

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新しいノートに胸を躍らせながら書いたせいか、初日はていねいで大変よろしい!
マス目に文字を埋めていくのは原稿用紙に書く作文の練習にもなりそうです。

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12冊目の中で、絵と文がもっともていねいで見ごたえがあったのがこの見開き。

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左ページは、私と娘の仲睦まじい様子が綴られているのですが
私がとくに気に入っているのが締めくくりの文末。「です」「ます」調から一転、
「ままは わたしのこととかおもしろいときに『おもろいー!』というの」と結んでいます。
最後にちょっとだけリズムを変えてハッとさせる感じが、いい!

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結びの一文が冴えてるシリーズをもう一本。ドキドキのプール(→ BLOG)の前日に書いた日記。

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「あしたはぷーるです。がんばります。ゴーグルがあればこわくない」。
不安に立ち向かう覚悟がにじみ出ていて、これもいい。

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これは、やはり結び方はなかなかセンスを感じるものの、内容と絵に問題ありの一本。
学童から仲良しのお姉ちゃんと帰ってくる途中、調子にのって私のことを「あんた」と言い
めちゃくちゃ怒られた日の日記。怒り心頭の私が
「自分がやったことと怒られたことを忘れないように日記に書きなさい!」と言ったのです。
結びは「これからあんたってことばをいわない」。
絵は、カンカンに怒っている私の顔に対して、自分はニコニコ顔。なぜー!!

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そして12冊目の最後の一本は、あまりに適当すぎて感心するほどでした。
乱暴で奔放に散らばる大きな字で、6年生の子が髪を切ってた、という話題が記されています。
心はすでに、新しい仕様の13冊目の日記帳へと移っていたのでしょう。

読者の方からよく「絵日記を続けさせるコツはありますか?」という質問が寄せられます。
私は娘の一例しか知らないので、その様子を見て自分で感じる範囲でしか言えないのですが
娘の場合は、私がメールや書き物をする隣で宿題とセットでやる、という習慣がついています。
自分一人だと「やらされている」と感じるせいか面倒がるのですが
隣で同じようなことをしている人がいると、仲間意識や競争意識から勢いでやれちゃうのかも。
親が楽しんでいる様子を見て苦手意識がなくなるのは、きっと読書もそうですね。

けれど絵日記が続かなくたって、そんなに悩む必要はないのではないかな、とも思います。
面白くて続けられること、反対に、面白さがわからずに続けられないことなんて、
大人にだってあるのですから。
とはいえ、やってほしいなと思ったことを続けてもらえないと、やっぱりちょっとせつない。
自分もそうして親を何度もがっかりさせながら生きてきたんだな、と思うことがよくあります。


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Author : Nao Ogawa