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Oct 07,2015

キャプション魂

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イラストの第一便が入荷した初日から、旅立ち先が決まった絵が出てきました。
一点ものとの出会いは直感がすべてですから
迷わず「この絵が欲しい!」と思っていただけた方のもとへ大切な作品を送り出せるのは
本当にうれしいことです。ありがとうございます!

今回、SHOPページの更新作業をしながら
私の中の「キャプション魂」に火がついていることに気づきました。
キャプションとは、本や雑誌などで写真についている説明文のことで
本文と呼ばれるメインの読み物とは別の役割を持っています。
キャプションの役割とは、少ないテキストで簡潔に写真や商品の説明をしながら
読んだ人の心に何らかのイメージを喚起させること。
限られた文字数でも、必要な情報と、さらに書き手がこだわりをもって
ニュアンスを盛り込んだキャプションは、うまくいけば
長い本文よりもスピーディに読み手の好奇心を刺激することができます。

とはいえ、雑誌編集者となって10年くらい、20代から30代のはじめのころまでは
毎月のように物量勝負のカタログページで膨大なファッションキャプ原稿を書きながら
ほとんどマシーンと化して(つまり無心の状態で)キーボードを叩き続けたものです。
告白すると当時の私にとってキャプション書きはあまり心躍る作業ではなかったし
いつか字数制限のない長い文章を自由に書きたいという思いを胸に秘めていました。

でもそれから10年、まとまった量の文章を書く機会も少しずつ増えてきたところに
久しぶりにイラストの原画38点という多さのキャプションを書くことになりました
(一般的な雑誌の商品キャプよりは文字数多めではありますが)。
もともと絵を買いたいという気持ちのある方が知りたい情報を盛り込むだけでなく
なにげなく読んでも一つの文章として面白い、
そしてこのページに飛んで読んでよかったと感じてもらえるキャプションにしたい。
それなりに長い年月積んだ経験をここで生かさねば!と
眠れるキャプション魂が目覚めたようです。

夫のアトリエで一枚ずつ「この絵にはどんな思いを込めたのか」
「どういうポイントに注目してほしいか」といった取材を大真面目に行い、
次は新聞記者のごとく自分の仕事机に駆け戻って原稿にまとめています。
昨日の更新後、7枚分の文章を読み終えた夫から
「キャプションが濃いなぁ。読む方は1日7、8枚が限界かも」と言われましたが
実際、書いてアップする方も一回あたりはこの数が限界です......(笑)。
今後まだあと4回あるイラスト作品の記事更新日。
燃える魂で書き続けます!

→ SHOP illustration


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Author : Nao Ogawa