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Jun 29,2016

H.A.Bookstore ×『sketch』

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蔵前にある〈H.A.Bookstore〉は、土曜、日曜、祝日の12時〜17時だけ開く本屋さんです。

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お店は、蔵前駅至近の古いビルの4階。数軒隣りには人気の文房具店〈カキモリ〉があり、
街めぐりマップを片手に週末の蔵前散策をするときには、とても立ち寄りやすい場所です。

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階段で4階まで上ると(という点は偶然にも上野のROUTE BOOKS → BLOG と一緒!)、
こじんまりとした、でもけっして窮屈ではなく、気持ちよく本が並んでいるお店に到着です。

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中央の平台の真ん中に『sketch』を置いてくださっていました。
周辺の本のラインナップを見ても、このお店がここで売る本に対して
部数や版元の規模とは別にセレクト基準をしっかり持っていることが伝わってきます。

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働き方や仕事の本、料理やライフスタイルの本、コミックや絵本や雑誌も厳選して並んでいます。
『おしゃれと人生。』も棚にあって感激。
こうして書店さんを回っていてつくづく思うのは、欲しいと思える本に出会える確率は
蔵書の多さに比例するわけではないということ。こちらの〈H.A.Bookstore〉のように
小さなお店でも、冊数が多くなくても、ピンとくる本がいつもちゃんと見つかる書店さんはあって
『sketch』を売ってくださっているのは、ありがたいことにそうした書店さんばかりです。

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お店に入って左側の面陳棚には、定期的に替わるテーマに沿って本を並べたコーナーも。
「九州・熊本の本を売りたい」というテーマは少し長く続ける予定だとのお話でした。

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店主の松井祐輔さん。ウェブサイト→ 〈HABサイト〉を見て驚くのは
書店運営だけでなく、出版、流通、企画まで
本にまつわる仕事全体に取り組むという興味深い働き方をされていること。
休日のみ開店、というこの書店の一風変わった営業スタイルもそのためです。

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松井さんの出版の仕事がこちら『HAB』。現在2号まで出ています。
私はあちこちの書店さんでこの本の評判を聞き、
2号の「本と流通」をまず読んでみたところ、すっごく面白かったのです!
20年も編集者をやっていながら具体的によく知らなかった流通のしくみや歴史がわかり、
それがわかったうえで、これからの出版のあり方について
あらためて考えていきたいという前向きな気持ちになりました。
また「HABは1号もおすすめですよ」と教えてくださった書店員さんもいて
今さっそく読んでいるところです。

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この店からも、つくっている本や取り組まれているイベントや活動からも、
これからの本や出版をよい流れへと向けていきたいという松井さんの姿勢が
あくまで地に足の着いた現実的なテンションで伝わってきます。
もちろん、本の業界云々は置いておいて
ただ純粋に面白い一冊に出会いたいという興味で訪れて楽しめる書店さんですから
週末の午後にはぜひ、足を運んでみてください。

〈H.A.Bookstore〉

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Author : Nao Ogawa