毎年この季節になると、隣りの家の80代のおじいさんが庭の畑で育てた野菜を
ふらりと届けてくれることがあります。先日も朝早くからチャイムが鳴って、
玄関先で「ほい」と差し出されたビニール袋の中には、こんな野菜たちが。
「いつもありがとうございます!」と喜んで受け取ります。
そのビニールの中からおじいさんが一本抜き出しながら、
「これ、大きくなりすぎたよ。どうにもならんかもしれないけど」と
申し訳なさそうに言ったのが、このきゅうり。
たしかに巨大で、はかってみると、40cm近くもありました。
でも、今回に限らずおじいさんがくれるきゅうりは毎年けっこう大きめなので
こちらとしても、そんなジャンボきゅうりに向く食べ方をちゃんと心得ています。
これがけっこう美味しくて、家族全員の好物でもあるのです。それは......
きゅうりのナムルです。
きゅうりをタテに切ってスプーンで種をこそげ取り、5mm幅にスライス。
塩を振ってもみこみ、しばらく置いてから水気をしぼります。
フライパンに太白ごま油をひいて、みじん切りしたにんにくを入れて香りを出し、
きゅうりを全体に油が回る程度にささっと炒めます。
鶏ガラスープを半カップ程度加えて、きゅうりの歯応えが残るように軽く炒めたら
仕上げにごまをたっぷり混ぜ合わせて、器の上で粗挽き黒こしょうを振れば完成です。
超簡単なうえに、きゅうりがわんさか食べられるメニュー。
他の野菜は、たまねぎやにんじんなど冷蔵庫の残り野菜を足して
ラタトゥイユにしました。ごはんにかけたり、パンを添えたり、
オムレツにのせたりしながら2日で食べきりました。
味に勢いがあって、食べたそばから元気がわいてくる夏野菜ってつくづく美味しい。
どうやら私は夏野菜の料理をつくるのも食べるのも大好きみたいで
新鮮な野菜を前にすると、料理のモチベーションがぐんとアップするのが
自分でもわかります。