長く降った雨が上がったら、さぁお出かけ!とはいかないのが
古い家に暮らす宿命なのかもしれません。
晴れている間にやらなくてはならない家の仕事は、山積み。
布団干しや洗濯はもちろんですが、それよりなによりまずは、庭の掃除です。
雨によって勢いよく地面を覆ってしまった雑草とあちこち散乱した落ち葉を、
雨降りのあいだ、縁側からじりじりとじれったい思いで眺めていたのですから。
日曜日は晴天で気温も高かったのですが、蚊に食われては作業ができないので
長袖長ズボン、靴下と帽子に蚊取り線香で完全防備。
FMラジオを聴きながら、2時間かけてせっせと草むしりにはげみました。
そうしてようやく庭がきれいになったら、洗い上がったシーツを干し、
さらに玄関のコーナーに置いていたカゴと、その中のゲスト用スリッパを虫干し。
下駄箱の中の靴や、階段下収納の中に入れていた折りたたみ椅子、
日の当たらない場所に置いている椅子も外に出してきて、天日と外気に当てます。
家の周囲の自然が豊かだということは、そのぶん湿気も多くて、
うっかりするとすぐにカビが発生してしまうのです。
虫も多く、その対策にはいつも頭を悩ませています。
「一軒家はなにかと手間がかかる」とよく言われますが、
実際に住んでいる身としてはうなずくしかありません。
しかも我が家のように古い家は、こっちを直したら次はあっち、というように
修復を要する場所がつねにどこかしらにある感じ。
ならばこうした家の手入れをしなくてすむところに行きたいかと問われたら
今のところは首を横に振ります。
自分の手できれいにした庭はいっそう愛おしいし、
この家が持つ「くせ」のようなものも年々わかってきて
それに工夫して付き合いながらどうにかこうにか暮らすことは
なかなか味わい深い経験でもあるからです。
そしてその経験を面白がれるかどうかは、自分の体力にかかっているのも現実。
草むしりでゆがんでしまった姿勢を戻し、
またベストコンディションで平日の仕事に向き合えるように
その夜と翌朝はやっぱりヨガのお世話になる私たちなのでした。