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Nov 18,2016

登呂遺跡へ

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芹沢銈介の家と同じ敷地内に登呂遺跡があります。小学校の教科書で発掘の物語を読んで以来、ずっと行ってみたいと思っていた場所でした。弥生時代の後期(1世紀ごろ)の集落と水田の跡が保存・復元されています。


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古民家にも通じる竪穴式住居の屋根は、ここに住んでみたい!と思えるかわいらしさ。ムーミンに出てくるモランにも似ています。

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僕はこれまで縄文時代が好きでした。その理由は縛られない自由な発想の火焔土器や、ミステリアスな文様が施された遮光器土偶にただならぬ魅力を感じていたからです。(実際に国立博物館で本物を見た時は、全身が震えました・・・)縄文は狩猟中心だったことで、プリミティブな熱さが感じられる肉食系の時代です。


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一方、土器や道具がグッと機能的になる弥生時代は、稲作を中心にした農耕文化が栄えたために、シンプルで効率的になった時代です。どこかクールで優等生的な印象でしたが、とことんまで削ぎ落とされたこの時代も、なかなかいいなと初めて思いました。


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いちばん驚いたのは遺跡の周りが普通の住宅地だということです。遺跡と住宅の間には隔てるものがなく、誰もが自由に行き来できる公園になっています。まわりに住む人たちは、素晴らしい眺めを毎日存分に楽しんでいることでしょう。(うらやましい!)


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夜明けの高床倉庫の美しさを想像するだけで、心躍ります。森に覆われた荘厳な神社や仏閣とはひと味違う、無垢でまっさらで開放的な場所というのがとにかく新鮮です。

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今から2000年も前の人たちが、ここで楽しく暮らしていました。娘も両手を広げて走っています。


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曲線の世界というのは、見ているだけで気持ちよくなります。時空を一瞬でも超えることで、人の奥底に眠る普遍的な潜在意識が刺激されるのでしょう。それでは刺激とやすらぎが一度に味わえる有意義な週末を。

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Author : Takahiro Koike