2020年5月20日より新しいサイト www.tabletalk.store へ移転しました。こちらからご覧ください!
Dec 09,2016

マルコの世界

marconosekai001.jpg
「マルコの世界 小田部羊一と母をたずねて三千里展」に、娘と行ってきました。奥さんは家で入稿前の最終チェック。僕はイラストの完成を間近に控え、さらなるパワーをもらいに。

marconosekai002.jpg
イタリア文化会館には初めて訪れたのですが、とても立派な建物で1Fの広いロビーに展示してあります。(常駐のスタッフはイタリアの方のようでした)大学を卒業し初めて就職したのが、この建物のすぐ近くにあった半蔵門の出版社で、20代の僕が毎朝通った道を娘と歩くのは、とても不思議で新鮮な感覚でした。

marconosekai003.jpg
『母をたずねて三千里』を何度か再放送で観たことのある娘も、お母さんになかなか会えないマルコの大変さはよく知っています。イタリアのジェノバからアルゼンチンまで旅をしながら成長するマルコは9歳の設定。1年間毎週放送され、全52話という壮大なスケールで丁寧に作られています。

marconosekai004.jpg
マルコとお母さんが馬に乗って走る原画は、今にも動き出しそう。作品が自由に撮影できるのは、とてもうれしかったです。


marconosekai005.jpg
小田部羊一さんは『アルプスの少女 ハイジ』のキャラクターデザインを担当した方で、やさしいタッチと丸みのある美しい曲線は見ているだけで惚れ惚れします。線を描く時に煮詰まると小田部さんの画集を取り出して、こういう線がサラッと描けたらなぁといつも思います。みんなの歓声が聴こえてきそうなこの絵が、僕はいちばん好きでした。

marconosekai006.jpg
場面設定とレイアウトを担当した宮崎駿さんの原画も緻密で、線には迷いがありません。何千枚、何万枚と描いてきたアニメーターのなせる業に、ほんの少しでも近づきたいと思っています。以前娘と訪れた「世界名作劇場展」で観た原画を思い出しました。→ BLOG「世界名作劇場展」


marconosekai007.jpg
初回の放送は1976年。(今から40年前です)僕もマルコと同じひとりっ子だったので、『こんなかわいそうなお話があるもんだなぁ・・・』と素直に思っていました。


marconosekai008.jpg
展示は今月22日まで、入場無料です。明日の土曜日は作品上映後に小田部羊一さんご本人が登場。来週は監督を務めた高畑勲さんがトークショーをするそうです!
「マルコの世界 小田部羊一と母をたずねて三千里展」



主題歌『草原のマルコ』は、本当に旅に出たくなる名曲です。徐々に盛り上がるフォルクローレとスカを掛け合わせたような中盤以降が特に素晴らしく、曲の終わり方もスパッと潔くていい!! この曲を聴くと、マルコのようにしっかりと一歩ずつ前に進んでいこうという気持ちになります。それでは、素敵な出会いのある週末を!

  • Facebook
Author : Takahiro Koike