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Feb 13,2017

金継ぎ向きのうつわ

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縁が欠けてしまったお気に入りのうつわ、ただいま2点ほど金継ぎ中。

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いま金継ぎをやるのは、だいたい年2、3回くらいでしょうか。
最近の金継ぎ作品でとくに気に入ってるのが、このあたり。
とくに左の急須の蓋は、かなりショックな割れ方をしたのを逆手にとって
金箔の蒔き方を大胆にしてみたところ、
壊れる前とは全く違うキャラクターが現れた感じで、なんだか得した気分です。
白、黒、茶など、もとは静かな印象だったうつわが、
金継ぎをすることで重厚感や迫力のようなものをまとうのが
わたしがこの修復作業に感じているおもしろさであり、醍醐味かもしれません。
また、3年前のブログ(→ BLOG)を久しぶりに見直しながら感じましたが、
最初に買ううつわの趣味が、そもそも金継ぎ向きなのかも(笑)。
うつわが壊れる瞬間はいつだってショックには違いありませんが、
金継ぎで鮮やかに再生できることを知ってからは、
そのショックの時間が一瞬で終わるようになりました。

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わたしが本を見ながらやっている金継ぎの方法では
欠けをパテで埋め、パテが固まったら彫刻刀とサンドペーパーで削り、
漆を塗り、タイミングを見ながら金を蒔くのですが、
ここまでは一日で作業した後、金箔が落ち着いてうまく密着し、
また食器として安心して使えるようになるまで、約2週間置きます。
目につきやすい場所にあると、早く使いたくて気が急いてしまうので、
縁側の茶箪笥にしまいこんで、なるべく存在を忘れるようにしています。
それで2週間後に箪笥から取り出してきて、やさしく水洗いして拭き上げたときに
手のなかのうつわがどんな新しい表情をまとっているのか、
それがひたすら楽しみなのです。

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B&Bでのトークイベントにさっそくお申し込みくださったみなさま、
ありがとうございます!
最近の我が家のTable Talkでは、この日に何を話したいかという話題でもちきりです(笑)。
本ともブログとも違う、LIVEならではの濃い時間をお届けしたいと思っています!
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Author : Nao Ogawa