シアトル街歩き初日の午後の日記。
半日分とは思えないほどの濃さにつき、長編ですがどうぞお付き合い下さい!
いつのまにか爽やかに晴れた空の下、PIKE PLACE MARKETをいったん後にして
北へぶらぶら歩いていけば、そこはベルタウンというエリア。
かつては治安が悪かったそうですが、90年代後半から開発が進んで
個性的なカフェやショップが立ち並ぶ人気エリアに生まれ変わったとのこと。
デパートや世界的有名店が集まるダウンタウンよりも落ち着いて街歩きができるため
10年前の新婚旅行でも、ライブハウスをはじめこの界隈では長い時間を過ごした記憶があります。
PIKE PLACE MARKET場内にある1号店(常に長蛇の列で今回は入店もかなわず)を筆頭に
シアトルでは角を曲がればほらまた、という頻度で見つかるスターバックスですが
ここベルタウンのスターバックスは、店内にアートが飾られた落ち着いたインテリアで
大人がくつろげる贅沢な空間として11年前に夫がじっくり取材をした場所。
ちなみに同じ通り(1st Avenue)にはPatagoniaのショップ(→ BLOG )もあります。
ベルタウン再訪の最大のお目当ては、そのスターバックスからほんの数メートル先にある
「Macrina Bakery(マクリナ・ベーカリー)」。
ここのパンや焼き菓子、店内の雰囲気が好きで、10年前の滞在中も何度か来たほど。
素朴でおだやかな味わいで、甘さもおさえめ。とってもおいしいのです。
椅子やテーブルの什器がちょっと変わった?という印象でしたが
お客さんはたくさんいるのにどこかのんびりゆったりした空気感は変わりません。
あと印象的な赤い壁の色も!
チョコレート好きな夫はクッキーを、わたしはレーズンとくるみが入ったシナモンロールを選び、
3人でシェア。くいしんぼうなわたしたちの旅行では、何かを食べるたびに、
たとえ空腹でも「けっしてお腹いっぱいにならないように」ということを念頭に置きながら
それはそれは慎重にオーダーします。
だってその後またおいしいものを前にしたとき、食べたいのにおなかがいっぱい、
となってしまうことほど無念はありませんから......
この日の夕食は市場で買った食材を調理してホテルの部屋で食べる予定のため、
帰りにバゲットを買いました。
ちなみに市場のイタリア食材店「DELAURENTI」(→BLOG) でも
Macrina Bakeryのパンを仕入れていました。
さて、散歩と休憩が済んだら、また市場へ戻ります。
ここからはいよいよ夕食の食材の買い出しをスタート。
八百屋さんのイケメンくんからフルーツの試食を勧められて目がハートの娘(と、わたし)。
ここでマッシュルームやミックスリーフ、ズッキーニなどを買い込み、
別の八百屋さんではブラックベリーとラズベリー、マンゴーを買いました。
夏のアメリカ西海岸はフルーツ天国と聞いていたので、
この旅ではフルーツモンスターになっちゃおう!と誓いを立てていたわたしたち。
夫が事前にチェックしていたドイツソーセージも買い......
またまたいい感じのストリートバンドの演奏に娘はくぎづけです。
そしてやっぱりシアトルのいえばシーフード!
場内の魚屋さんをひととおり下見してきた夫が、いちばんよさそうだという店で
ホタテ、エビ、勧められたタラ(True cod)を購入。
お会計すると合計30ドルで一瞬「あら高い!」と思いましたが、
家族3人分のメインディッシュ、しかも1回では食べきれなかったので、
まぁ妥当な値段かもしれません。
買い出しを終えると、3人の両手が荷物でふさがってしまい、
しかもちょっと歩き疲れたため、ここからホテルまで坂を1キロ登り続けるのはキツイ。
じゃあバスに乗ろうか?という話になったのですが、
Uberで値段を調べると、3人分のバス運賃より安く行けることが判明。
そこで思いきって初挑戦してみることにしました。
サンフランシスコで生まれた新しい配車システム、Uberの便利さについては
事前にリサーチして、すぐ利用できるようアプリもダウンロード済みでしたが
いざ利用してみると、なんて素晴らしいシステムだ!と全員感動。
海外でタクシーに乗るときの、ちゃんと行き先が伝わっているのか、
遠回りされてないか、料金をボラれやしないか、といったあのモヤモヤした不安が
すべて解消されていて、その後も計4回利用し、そのたびに車を降りるやいなや
「Uberサイコー!」と叫んだのでした。
アメリカに旅行される方には、Uberはとてもおすすめです!
ホテルの部屋に戻ると、出発前に室内清掃のチップといっしょに娘が置いておいたメモに
係のひとがお返事をくれていました。
大喜びの娘は「これから毎日おそうじのひとにお手紙を書く!」と決意し、
実際このTHANK YOUメモのやりとりは、滞在中欠かすことなく続きました。
市場で買った魚や肉を冷蔵庫にしまったら、今度はスーパーへお買い物に出ることに。
ホテルから歩いて10分ちょっと、北西に坂を下って行くとそこには......
WHOLE FOODS MARKETがあるのです。こことホテルの間にはAmazon本社があり、
そのお勤め帰りらしきひとたちとたくさんすれ違いました。
今回のシアトルの街の印象が、10年前よりあきらかに洗練されたように感じたのは
どうもAmazonやGoogleのオフィスができたことも関係しているようでした。
オリーブオイルと塩と胡椒(ミル付き容器入りピンクペッパー)と
バルサミコ酢を買ったのですが、さすがに数日で使いきれるボトルは見つからず
オイルとビネガーは部屋に置いてきました(塩と胡椒は自宅用みやげに持ち帰り)。
が、最終日にふらりと入ったベルタウンの家具&雑貨店で、
おみやげ用の小瓶入りオリーブオイルやバルサミコを発見して「これだ!!」。
次回からの旅では、調味料はスーパーではなくおみやげ用から探すことにします(心にメモ)。
もちろんワインも。ちゃんとワシントン州産のワインの棚があり、そこから選びました。
シアトルのあるワシントン州は、カリフォルニアに続いて全米第二位のワイン生産地だそう。
オイルにビネガー、ワインと、瓶ばかりでけっこう荷物が重くなってしまったものの
なんとなく勢いで、歩いて帰ってきてしまいました(しかもまた急な上り坂)。
時差ボケもあり、さすがの娘もこんな状態。
部屋のキッチンは小さめでしたが、夫が料理担当を買って出てくれました(やったー!)。
クラフトビールをちびちび飲みつつ、わたしはいそいそとテーブルセッティング。
娘を起こしてリビングへと連れてきました。『こころに残る 家族の旅』でも書いたように
やっぱりホテル選びのときにベッドルームとリビングが分かれていることを条件にすると、
部屋でごはんを食べたり、テレビを見ながらくつろいだりという時間が快適になることを
このホテルでも実感しました。
半分寝ぼけながらも、口と胃だけはしっかり動く娘。
ほれぼれするほどの体力は、この健やかな食欲から生まれている気がします(笑)。
夫の料理が次々にできあがり、テーブルに並びました。
限られた調味料と設備のため、「全部ガーリックソテーだよ」と苦笑しますが、
どれもおいしかったなぁ......とくにこのホタテとエビは、「あれはおいしかったよねぇ」と
二人で何度もしみじみ振り返ったほど、最高の出来栄えでした!
テレビ台のチェストがちょうどいい高さだったため、セルフタイマーで記念撮影。
これ以降、わたしも夫も自撮りへの意識がまったくはたらかず、
3人が写っている写真は、この旅行でこれ一枚きりとなってしまいました......
全員揃っての記念撮影は意外と忘れがちなので、要注意です(また心にメモ)!
ちなみにスマホに記録されていた一日の歩数は17179歩。やっぱり旅は普段より歩きます。
ふぅ......街歩き初日の日記、これにてようやく終了です。
読んでくださるほうも大変ですよね......すみません。
それでも「楽しみに読んでいます!」というメールをみなさんからいただき、
それだけを励みにがんばっております。
そしていよいよ明日は、PAPER WALL国立nonowaでのトークイベントです
(→ イベントページへ)。
当日は、このブログとはまた違う切り口で、写真とともに今回の旅を振り返る予定ですので、
ご参加くださる方、どうぞお楽しみに!
ブログは、また来週以降に続きを綴っていきます。