1年前から闘病中だった叔父が旅立ち、通夜と葬儀に出席するため、家族と母を乗せて豊田市へ。
駅前でおばあさんの洋品店を営んでいた叔父(母の弟)は、いつも明るくおしゃべりで、盆と正月に遊びに行くと必ず、近所に住む僕のいとこと一緒に、食事とお酒を楽しむのが決まりでした。結婚して娘が生まれてからも、この食事会は毎年続きました。(その様子は『こころに残る家族の旅』P110「小さくて安心な旅」に詳しく書かれています)
叔父とは20歳以上も離れていましたが、僕にとっては兄のような存在で、何となく父に相談しづらいことも、叔父だと話しやすかったです。結婚をせずにひとりで暮らしていたため、フーテン的で楽観的な独自の思想には、少なからず影響を受けました。
今回、母とホテルに宿泊したのは数年ぶりの体験で、ホテルでの朝食後に部屋へ戻って支度をしながら、奥さんと娘とみんなで『半分、青い』を見たりしました。
身近な親せきと叔父の同級生、商店街の仲間が集まる家族葬は、叔父の人柄と同じく、どこまでも温かでアットホームなお葬式でした。
季節も気候も気持ちも体調も、目まぐるしく変化します。そのためこれまでのデータや数値や記録は、いとも簡単に塗り替えられてしまいます。(僕らが帰った時の名古屋は40℃でした)確かな経験に、たとえ不確かでも可能性がある想像力を上乗せして、毎年、毎月、毎日を大切に過ごすことが、僕らを日々強くするのだと本気で信じています。