「高齢を迎えても、元気でマイペースに暮らしを楽しむ父と母にプレゼントしたいと考えております」。目黒にお住まいの読者の方からのオーダーで、家族8人のイラストを制作しました。

83歳のお父さまの趣味は盆栽と読書。7歳年下のお母さまは社交的で家族思い。「父はほとんど飲みに行くこともなく、母の手料理を毎日おいしそうに食べていたのが、子ども心に印象的でした。そして今もその光景は変わっていません。２人暮らしとは思えない食材で冷蔵庫をいっぱいにして、ああだこうだケンカをしながら、毎日食事を共にして楽しそうに暮らしています」

この素敵なエピソードを伺い、お母さまの得意料理である「洋風肉じゃが」「俵型のコロッケ」「いちごジャム」を、いちばん目立つところに描こうと決めました。

僕らがよく通った学芸大学にある古書店「流浪堂」（→ BLOG）に、3歳の娘さんとよく訪れるそう。4歳下の旦那さまは料理好きな弁当男子！

7歳上のお姉さん夫婦は大阪在住。大学生の娘さんは、今もおじいちゃんおばあちゃん子。（学生時代の僕とまったく同じです）

「姉と私、それぞれの家族みんな母の手料理が大好きで、母の料理を中心に皆がつながっているのだなぁと実感しています。そして、料理上手でもなく家事のあれこれも不器用な姉と私のことをいつも心配しながら、父と母は孫のことをとても可愛いがってくれています。そんな父と母へ、ありがとうと感謝の気持ちを伝えたい」

メッセージはシンプルに「Thank You」。あらためて親に告げるのは少々照れくさい言葉かもしれませんが、いつだってきちんと伝えておきたい大切な言葉です。

お盆に帰省のタイミングに合わせ、額装した絵をご実家へ贈らせていただくと、「とても温かくていい絵やよ～」とお母さまから喜びの声。家族が料理でつながるのは、とても真っ当で幸せなことだと絵を描いていてつくづく思いました。

それではおいしさを仲間や恋人、家族と共感できるような楽しい週末を！