© 2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会
日曜深夜0:10からNHKで放送中のアニメ『映像研には手を出すな!』を、毎回楽しみに観ています。3人の女子高校生がアニメ制作に打ち込む姿を描くストーリーで、主人公浅草みどりの声を演じるのは伊藤沙莉さんです。2年前にインタビューをさせていただいた時、「うちの家族、全員ハスキーボイスなんです」と笑顔で教えてくれました。→ BLOG「思い出の味 伊藤沙莉さん」
© 2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会
「アニメは設定が命」という主人公浅草みどりは、とことん構図やディテールにこだわります。(アイデアを形にしていく過程を見るのが最高に楽しい!)生き生きと気持ちよく動く3人を観ていると、無性に手や身体、頭を使いたくなってくるのです。
僕はアニメの設定資料を眺めるのが好きです。宮崎駿さんが描いた『未来少年コナン』の美しいストーリーボードや、
設定資料は「ここまでやるか!」と驚き、感動してしまうほど細かく考え抜かれています。ここまで考え抜かれているからこそ、リアリティが増して面白さが倍増するのでしょう。
メカ好きな松本零士さんによるメカ解説本『零士のメカゾーン』を見ていると、子どもの頃に時間を忘れて車やドラえもんの秘密道具を模写をしていたことを思い出します。
水木しげるさんの『鬼太郎大百科』によれば、鬼太郎のお父さんは身長9cm9mmで体重33g。小さな口を飛行機の車輪のように出し入れできると書いてあります。趣味は茶わん風呂、さくらんぼが大好物で、夜露は欠かせない食べものなのだそう。
何事も細かな設定にこだわればこだわるほど、想像力や想定の範囲は無限に広がります。予想、空想、夢想、妄想をしている時間こそが、心も身体も健全なのかもしれないと、最近特に思います。
アニメを手がけるのは湯浅政明さん。著書『だれもしらないフシギな世界』を読んで、キャラクターたちのユニークな動きや表情は、『ど根性ガエル』や『未来少年コナン』から影響を受けているとわかり、と~ってもシンパシーを感じました。(宮崎駿さんの出世作『未来少年コナン』は、NHK初の長編アニメでしたね)
これまでにはないオリジナリティーは、OP映像を観れば明らか。僕の中では朝ドラ『あまちゃん』を観た時に近い新しさです。今週も日曜深夜が待ち遠しい! → 『映像研には手を出すな!』