女優を切り口にした映画紹介の一人目の記事を書いてから、ずいぶん経ってしまいました。
「好きなヒロイン」2人目は、『John and Mary(ジョンとメリー)』のミア・ファローです。
『ジョンとメリー』は大好きな映画で、メリー役のミアの純粋で、ときに猫のように奔放な
その魅力といったら、この世のものとは思えないほど。
1969年の映画なので、ジョン役のダスティン・ホフマンも若い!
インテリア・デザイナーという役どころで、部屋の家具、小物、キッチン道具まで
すべてにこだわるちょっと神経質な男、というキャラクターを見事に演じています。
ほとんど密室劇といっていいような映画なので
ミアの衣装はこのレースの襟のついた茶色のワンピースと
時々効果的に差し込まれる回想シーンの服くらい。
初めて見たとき、このレース襟のワンピースの印象がとにかく鮮烈でした。
こんなに顔と髪型とヒロインのキャラクターに合っている服ってあるでしょうか??
この映画で彼女にこの服を着せた衣装(スタイリスト)さんは素晴らしいです。
ストーリーも、都会的なようで、でもどことなく微笑ましくて、
44年前の映画なのに今見ても全然古さを感じません。
この時期のミア・ファローは、『ローズマリーの赤ちゃん』では衣装もたくさん着て
おしゃれアイコン的な可愛さをふりまいているし(でも話はコワイ)、
『フォロー・ミー』のヒッピーの女の子役も似合っていたけれど
私はこの『ジョンとメリー』の、ちょっと乙女っぽくて等身大の女の子を演じた
ミアがいちばん好きです。
*この映画とミアの魅力については以前小さなエッセイも書きました。→『ミア・ファローとレースの襟』