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Aug 28,2014

大好きな名優

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ティーンエイジャーのころ、「理想の男性」だったか「一番好きな俳優」だったか
とにかくロビン・ウィリアムズが大好きだった時期がありました。
好きになったきっかけの映画は『グッドモーニング・ベトナム』(1987年作品)。
当時はベトナム戦争を題材にした映画がたてつづけに制作・公開されており、
その中でこの作品は、戦闘シーンがほとんどない反戦映画として異彩を放っていました。
ロビン・ウィリアムズは戦地のラジオ局で兵士向けの番組を担当することになったDJの役。
掟破りの選曲やマシンガントークであっという間に人気者になるという設定がはまり役で
笑いの中に反戦の意を込めたり、戦いに巻き込まれる市民や兵士たちをさりげなく思いやったり
複雑な心情を見事に表現していて文句なしの名演でした。

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その2年後の1989年に公開されたのが『いまを生きる(原題はDEAD POETS SOCIETY)』。
厳格な規律を守る進学校に赴任してきた国語(詩)の教師役。

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詩の楽しさをおしえる彼の自由な授業が男子学生たちの心を開いていくというストーリー。
監督が大好きなピーター・ウィアーだったこともあり
(以前紹介した『刑事ジョン・ブック 目撃者』は彼の作品 → BLOG『アーミッシュの映画と本』)、
とにかく映像が美しく、セリフをおぼえてしまうほど何度もくり返し観た作品です。

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そしてもう一本、我が家のDVDライブラリーにある大好きな映画が『ガープの世界』(1982年)。
もともとジョン・アーヴィングの原作小説が大好きで、
あのどこか奇妙で不思議に満ちた作品世界が見事に映像化されていることに感動。
ときどき見返しては「やっぱりいいなぁ」と色褪せない魅力を再認識する作品でした。

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『ガープの世界』はロビン・ウィリアムズが31歳のとき、『グッドモーニング・ベトナム』は36歳、
『いまを生きる』は38歳のときの作品。その後ちゃんと観た彼の主演作品は
『レナードの朝』『フィッシャー・キング』『グッドウィル・ハンティング』あたりまでで
コメディ色の強かった最近の作品はあまり追いかけてはいませんでした。
でも30代40代ですでにこんなに素晴らしい演技と作品をコンスタントに残していたなんて
愉快なキャラクターの影できっといろんな苦悩や葛藤もあったのだろうとしみじみ思いました。
これら大好きな作品たちも、落ち着いた気持ちで観なおすには少し時間がかかりそうですが
私が映画からいろんなことを学び吸収した時期に
彼の演技からもたくさんの感動をもらったことに、感謝しています。

『ガープの世界』予告編。もう数年観ていませんが、今観たら、
幸せと悲しみがいつも表裏一体のこの作品も、これまでとは違った見え方がするのかもしれません。
でも名作だと思います。

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Author : Nao Ogawa