昨年行われた京都のメリーゴーランドと吉祥寺A.K Laboの個展で、著書『sketch』を象徴するイラストとしてご紹介した「three ladies」が、山口県のお客さまのもとへ。
(『sketch1』では冒頭の見開きページに登場しています)
絵というのはその時々の気分や時間、場所で見え方や感じ方が変わると、僕は常々思っています。
3人はどんな間柄なのでしょう。母と姉妹、祖母と孫、お世話になった恩人、幼なじみ...
早朝なのか、お昼なのか、はたまた夕暮れどきなのか・・・。絵は見る人の記憶とセンスに溶け込みながら、それぞれが想像する場面に変わっていきます。彩色や線はできるだけ最小限に、なるべく余白を残し、個々の感覚と想像力にゆだねます。人の想像力というものは何よりも逞しいもので、どんなものにも勝ると信じているからです。
3人の女性はどんな表情を浮かべ、同じ空気を吸い、同じ波の音を聴いているのでしょう?
「まだまだ人の想像力は、捨てたものじゃない」という強い意志をもって絵を描き続けています。
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