May 10,2017

碧南へ

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先月〈ON READING〉さんのトークイベント(→ BLOG )のために名古屋へ行った週末に
時間を縫って愛知県の碧南市まで足を伸ばしました。
今回名古屋でお話しした方にその話をすると、
みなさんそろって「なんとなく遠いというイメージ」とのお返事で
実際に碧南まで行ったことのある方にはお会いしなかったのですが......

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12歳まで暮らした知立駅で名鉄三河線に乗り換えて行くという経路に
夫はずっと興奮しっぱなし。
懐かしい駅のホームでの20分以上の待ち時間さえうれしそうなのでした。
そしてようやく来た赤い電車は、二両編成の絵に描いたようなローカル線。
これに乗り込み、約一時間も電車にガタゴト揺られて......

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着きました、碧南!
降り立った瞬間、遠くまで来たなぁ......という実感が沸いてくる、駅周辺の風景。
ここから住宅街を6分ほど歩き......

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碧南市藤井達吉現代美術館に着きました。
そう、ここでは現在「花森安治の仕事 デザインする手、編集長の眼」
開催されているのです(5月21日まで)。

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以前のブログにもちらりと書きましたが(→ BLOG
世田谷美術館で行われた同展をすでに見たわたしたち。その感動があまりに大きく、
せっかく愛知に巡回するタイミングで名古屋へ行くのだからと
ここ碧南での展示も見にくることにしたのです。
会場に着くまでに思ったより時間がかかってしまったため
前回ほどゆっくりとは見られなかったのですが
個人的にどのコーナーの展示をもう一度見たいかがわかっていたため
ある意味おさらいのような感じで見ることができ、それもまたよかったです。

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帰りはまたこの赤い電車で、義母の住む豊田市へと向かいました。

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展示は、創刊号からほとんどの表紙の原画が見られるのをはじめ
大好きな『すてきなあなたに』(→BLOG)1巻の原画やボツ案まで見られてまた感動。
とにかく全力でおすすめしたい素晴らしい内容なのですが、図録も必見です!
厚さ3センチの堂々たるハードカバーで、
花森氏が在籍した時代の暮しの手帖の表紙がすべて載っています。
水彩、油彩、クレパスに鉛筆にペンと画材を自在に使いこなし
画風も年代ごとに鮮やかな変遷を見せてくれたと思えば
毎号、息をのむほどモダンな静物写真が表紙を飾った時代も。
いったいこのひとの頭のなかと手と眼はどうなっていたのだろうかと
その卓越したセンスに、もうため息しか出ません。

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展示の感動からパワーをもらって、また家に戻ってきて執筆に励んでいたら
連休中に休憩がてら3人で出かけた近所の古本屋さんで
1974年の古本を見つけたので買いました。
じっくり読みこむ時間はいまはありませんが、パラパラめくるだけでも、
この一冊に凝縮されたエネルギーが手と眼からビンビンと伝わってきます。
あぁ、本当にすごい。

毎回、いま目の前に取り組んでいる一冊にどれだけ力を注げるのか、
それがそのまま完成した本のパワーになることを静かにおしえられたような展示でした。
会期はまだ十日ほどありますから、近県の方はぜひ!
わたしたちも、もう一回行きたいくらいです(笑)。


→ 碧南市藤井達吉現代美術館「花森安治の仕事 デザインする手、編集長の眼」

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Author : Nao Ogawa